第26集まで発売された「ゴールデン・ヒット・ソング」シリーズ

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 1963(S38)から1968(S43)年までビクターから発売されたオムニバスLPに「ゴールデン・ヒット・ソング」シリーズというのがあります。1963年と言えば、フランク永井がデビューしてから8年ほど経った時で、安定した人気を得ていた時です。
 「赤ちゃんは王さまだ」という子供をターゲットにした分野に挑戦して、第5回日本レコード大賞で歌唱賞を得ています。他に「月火水木金土の歌」は第4回日本レコード大賞の作詞賞も受賞しています。「カラスの歌」「おじさんの子守唄」「ハダカの歌」「お尻を打つよ」「べんきょうはじゅらい」「ネムチェンコじいさん」「なぜ」(発売は翌年頭)と子供ものを立て続けに出した年でした。
 「ゴールデン・ヒット・ソング」シリーズは、そのころにビクターから売り出し中の人気歌手のヒット曲を「ベスト・ヒット14」としてLPに収めたものです。
 このLPは5年間で26集まで出しました。その後「流行歌ベスト・ヒット15」として、ゴールデン・ヒット・ソングのハイライト盤を出しています。
 ちなみに、このシリーズの後は「19oo年流行歌ベスト10/15」のような形で引き継がれるのですが、やがてタイトルがあいまいになりしぼんでいきます。
 当然フランク永井は毎回のように顔を出しています。収められた曲は、下記のようになります。

  LV-325 第1集 霧子のタンゴ
  SJV-32  第2集 国道18号線
  SJV-55  第3集 大阪ぐらし
  SJV-62  第4集 大阪ぐらし
  SJV-85  第5集 恋うた
  SJV-88  第6集 霧笛の道
  SJV-104 第7集 男なら
  SJV-114 第8集 アコちゃん
  SJV-130 第9集 妻を恋うる唄
  SJV-149 第10集 東京しぐれ
  SJV-161 第11集 熱海ブルース
  SJV-169 第12集 水のように
  SJV-188 第13集 君待てども
  SJV-207 第14集 女には涙がある
  SJV-220 第15集 遊侠一匹
  SJV-253 第16集 大阪ろまん
  SJV-260 第17集 みれん酒
  SJV-281 第18集 マンション・ブルース
  SJV-296 第19集 夕陽のジャマイカ
  SJV-308 第20集 生命ある限り
  SJV-319 第21集 (なし)
  SJV-337 第22集 風と二人で
  SJV-349 第23集 (なし)
  SJV-366 第24集 加茂川ブルース
  SJV-375 第25集 堂島
  SJV-404 第26集 堂島
  SJV-368 ハイライト (なし)

 その当時、フランク永井のどんな歌が売れていたのか、レコード会社としてイチ押しだったのかが、一目でおわかります。
 ジャケットは、独特の雰囲気を持っています。10号あたりから、表面と似てて異なる裏面ジャケットも配置されました。つまり、どちらも表面になるような作りになります。表裏を左右に並べると、その盤で登場する全歌手がわかるという趣向です。
 ビクターはそれだけ、売り込みに力を注いでたものと推察できます。
 第1集の盤IDが「LV」であるのは、曲がモノラル中心であったことがわかります。第2集以降はSJVで統一されています。つまり、ステレオ盤です。

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このページは、文四郎が2023年1月31日 15:34に書いたブログ記事です。

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