東京の作家が作ったと否定評価のフランク永井「中洲の夜」

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 BSテレ東が7月末に放送した「武田鉄矢の昭和は輝いていた【義理人情の街・福岡博多の歌謡曲】」のなかで、フランク永井の歌う「中洲の夜」(1969:SV-811)が登場しました。その番組は、題目どおり、武田鉄矢のふるさとである福岡博多がテーマ。博多が利義人情に熱い街であることを、博多にちなんだ歌で紹介する趣向です。
 紹介された曲は次のようにたくさんあります。いかに人気の地域かわかります。

  ◇無錫旅情(尾形大作)◇筑後川(尾形大作)
  ◇函館の女(ひと)(北島三郎)◇加賀の女(ひと)(北島三郎)
  ◇博多の女(ひと)(北島三郎)◇中洲・那珂川・涙街(青江三奈)
  ◇黒田節(赤坂小梅)◇炭坑節(日本橋きみ栄)
  ◇千鳥橋渋滞(音源)(チューリップ)
  ◇京都から博多まで(音源)(藤圭子)

 後半では歌う映像はないのですが、博多を語るに是非ともあげたいという歌が紹介されます。

  ◇新博多どんたく(音源)(橋幸夫)
  ◇博多山笠(音源)(三浦洸一)
  ◇中洲の夜(音源)(フランク永井)
  ◇博多の女(ひと)(音源)(尾形大作)

 ここでフランク永井の「中洲の夜」があげられたのですが、武田が子供時代に耳にして、歌詞に大きな違和感を抱いたとのことでした。この歌では2か所に博多の言葉が使われていて、いずれも現地の人も耳には「変で」「地方を田舎扱いしているんではないか」と疑問を持ったということです。
 この歌詞は、実は5番まであって、間奏なしで歌われます。フランク永井の曲では「加茂川ブルース」を作ったコンビである東次郎作詞、吉田正の作曲作品です。

  1番で「あなた好いとう」はなさない
  5番で「またきんしゃい」とすがりつく

というところがあって、現地ではそんな風に言わないよ、とう話でした。武田と同じく博多出身の橋本志穂(元アナウンサー・タレント)も同じ指摘をしていました。ということで、番組では、曲を1番と5番だに切り取って、イメージ映像を重ねて流したわけです。
 武田と同年代の私も当時から何度も聞いていますが、博多を知らない私にしてみれば、はぁ、博多ではそんなことばがあるんだ、と感じました。なにより、フランク永井の歌唱が抜群で、歌詞はさておいて、見事に歌を完成させています。

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このページは、文四郎が2022年11月28日 13:10に書いたブログ記事です。

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