フランク永井の「炭坑節」のユニークさ

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 土曜日の朝日新聞には「be」とうい別冊が付きます。ページを開くと「今こそ!聴きたい」という欄があり、今週のテーマは「盆踊りの歌」でした。
 夏はやはり、盆踊り、と言いたいのですが、ここコロナ禍で中止が続いていて、私の住まい周辺でも催しがなくなっているのが残念です。
 十位までのランキングを見てみると、当然のように第一位は炭坑節(福岡)でした。二位は北海道のソーラン節、三位東京音頭です。
 フランク永井の曲を聴き通している私としては、フランク永井の「炭坑節」とともに、忘れられないのは「東北音頭」です。東北音頭はフランク永井の出身地である宮城県の新聞社東北新社が、応募を募って作ったもので、東北あげて盆踊りで使われました。
 橋幸夫が復刻カバーしましたが、その後盆踊りで採用されたという話は聞きませんでした。
 さて、フランクの炭坑節ですが、これは聴いてみたらなかなか耳に残るユニークな曲です。1961(S36)年に「フランク民謡を歌う」というアルバムで吹き込んだものです。
 炭坑節は知らない人がいないほど有名ですが、もともとは、三池炭鉱の労働現場の春歌です。手をたたきながら、酔ってみんなで調子よく歌うもので、分かりやすく洗練されています。これが盆踊りの局になるには、歌詞を微妙に変更して、皆に親しまれるものにされています。
 盆踊りにはぴったりの調子です。やはり、盆踊りとなると、歌い手は三橋美智也のような民謡調の歌手が定番です。色恋、別れを歌う低音のフランク永井ではどうも、イメージ的に難しいものがあります。というところで、レコード会社とフランク永井は、その個性を生かした独特の、ジャズ風の炭坑節に仕上げます。
 そして出したのが「フランク民謡を唄う」です。演奏も独特のものです。これは知る人ぞ知る、けっこう、それなりの人気を得ました。
 この曲はその後、1977年に「オールスター民謡俗曲集」に採用され、CD時代には「フランク永井ベスト・コレクション」(2011)、「フランク永井ザ・カバーズ~魅力の低音再び」(2015)、「フランク永井ベスト~歌と映像で綴る」に収録されました。
 耳に残るというのは、掛け声「さのようよい」のところを「ぐりぐり」と「さぁぐりぐり」と言っているところです。
 フランク永井は、澄んだ低音でこの歌をジャズを歌うノリで歌いこなしています。完成度の高い歌の印象を受けます。歌詞は下記のとおりです。

  月が出たでた 月が出た ぐりぐり
  三池炭鉱の 上に出た
  あんまり 煙突が高いので
  さぞや お月さん 煙たかろ さぁぐりぐり

  あなたが その気で言うのなら ぐりぐり
  思い切ります 別れます
  もとの娘の十八に
  帰してくれたら 別れます さぁぐりぐり

  お札を枕に 寝るよりも ぐりぐり
  月が差し込む バラックで
  ぬしのかいなに ほんのりと
  わたしゃ 抱かれて 暮らしたい さぁぐりぐり

  一やま 二やま 三やま超え ぐりぐり
  奥に咲いたる 八重つばき
  なんぼ色よく 咲いたとて
  虫さんが通わにゃ 仇の花 さぁぐりぐり

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このページは、文四郎が2022年7月23日 16:33に書いたブログ記事です。

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