新年を飾るフランク永井の新発見2曲「影を慕いて」「人生の並木道」

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 PONY-36P1236がIDのテープ作品です。ポニーはカセット・テープによる作品を多数発売して、昭和の一時代をリードした会社です。
 ブログでポニーの特色を幾度と紹介してきました。筆者が最初に注目したのは「フランク永井最新ヒット20を唄う」というカセットです。
 データブックに記載しましたが、当時の流行っていた曲をフランク永井がカバーで歌った作品だったのだが、そこには所属レコード会社であるビクターから出ていない曲「京都の恋」「雪は降る」など多数が納められていたことです。
 驚きました。編纂当時PONYにお聞きしました。他に同様な作品はあるのかと。古いことでいきさつや詳細はわからないとのことでした。
 ところが、出版からすでに十年経ちますが、フランク永井に関連する作品はぞろぞと発見されました。そもそもカセットには、EP/LPでフランク永井がリリースしたものしか収められていないという筆者の先入観があって、確認を軽視していたことからの結果です。
 「最新ヒット20を唄う」などは8トラックでも出ていました。確認できるものだけでも10作品におよびます。「ムード歌謡で20選」「ナイトクラブで20選」などいくつかは、ブログで紹介しました。
 今回のテープは「フランク永井・バーブ佐竹・美川憲一・斉条史郎」と四名の歌手の名が出ているだけで、カセットのタイトルらしき名称がみあたりません。もちろん当時の流儀でリリース年代も記載されていません。いつもの「20曲」が収められています。
 プレーヤーで聴いてみれば、各歌手が5曲歌っています。美川憲一は自分の歌った曲もありますが、ほとんどはカバーです。フランク永井は表題に記したとおり、2曲がこのカセットでだけ聴けるオリジナルです。
 といっても、このカセットのために、すべての曲が新たな編曲で演奏も変えて、吹き込みをし直しているものです。だから「夜霧よ今夜も有難う」「よこはま・たそがれ」「赤坂の夜は更けて」もフランク永井は、いくつものバージョンでリリースされていますが、このテープではやや変わった雰囲気が楽しめます。

 01.釜山港へ帰れ(美川憲一)
 02.夜霧よ今夜も有難う(フランク永井)
 03.ネオン川(バーブ佐竹)
 04.柳ヶ瀬ブルース(美川憲一)
 05.ブランデーグラス(斉条史朗)
 06.よこはま・たそがれ(フランク永井)
 07.星の流れに(バーブ佐竹)
 08.さそり座の女(美川憲一)
 09.夜の虫(斉条史朗)
 10.影を慕いて(フランク永井)
 11.虫けらの唄(バーブ佐竹)
 12.夜の銀狐(斉条史朗)
 13.新潟ブルース(美川憲一)
 14.人生の並木道(フランク永井)
 15.コモエスタ赤坂(斉条史朗)
 17.東京ブルース(バーブ佐竹)
 16.カスマプゲ(美川憲一)
 18.赤坂の夜は更けて(フランク永井)
 19.熱海の夜(バーブ佐竹)
 20.恋女房(斉条史朗)

 この度の「影を慕いて」「人生の並木道」は誰もがご存じの曲で、いずれも古賀政男の作曲作品です。フランク永井はとうに、これらはカバーしていただろうと思われるかもしれませんが、実は他にないんですね。
 「フランク永井10巻全集」(1075年)で藤山一郎の「男の純情」をカバーしただけです。古賀政男は日本の歌謡史の中心に偉業を果たした偉人で、曲は多くの歌手に歌い継がれています。ビクターでは森進一が、彼の独特な歌唱が認められて多くのカバーアルバムを残しているのが有名です。
 フランク永井がむしろ1曲しか記録に残していないというほうが珍しいと思っておりました。それが、このような形で2曲追加されたのは、うれしい限りです。
 歌唱は、このテープ全体ですが、突起するような盛り上がりがあるわけではありません。丁寧に、フラットに歌われています。それは、ムード歌謡では、ある意味大事なことなのですね。つまり、大人の会食、会話を邪魔しないということに尽きます。気持ちよいBGMに徹する歌い方なんでした。

 「人生の並木道」の収録の際には、自分の生い立ち、親兄弟への思いが蘇り、歌えなくなり中断したというエピソードが彼自身から語られています。
 やはり過去のブログで訪問記を書きましたが、古賀政男音楽博物館には、「大衆音楽の殿堂」にフランク永井の功績が認められ浮彫のパネルが陳列されています。

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このページは、文四郎が2022年1月 9日 13:12に書いたブログ記事です。

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