2021年12月アーカイブ

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 ここ数年かけて、フランク永井が出演したテレビ映像を整理してきました。今回特別な映像の紹介などではないのですが、いままで取り上げていなかったので改めて紹介します。
 この番組はテレビ東京から2005年4月4日から2006年9月30日の間に放送されたとのことですが、2006年6月10日放送のようですが、正確な日時はわかりません。徳光和夫がコロッケとうんちくを愉快に語るところが魅力です。
 フランク永井の「有楽町で逢いましょう」(1984.7.13夏まつりにっぽんの歌)、西銀座駅前(1982.11.29にっぽんの歌)、おまえに(1982.11.29にっぽんの歌)の3曲が紹介されます。
 「西銀座駅前」を徳光が「ABC XYZ これがおいらの口癖さ~」と歌うと、サブ司会者である大江麻理子が笑い転げます。まぁ、そうでしょうね。フランク永井の名前は知っていても、そのような曲を、そのような調子で歌うのかと考えると、誰しもが笑っちゃうわけです。
 ロック調のようなこの曲は、フランク永井が何のてらいもなく、あっさりと歌い上げ、それが強烈な印象を醸し出したことから、当時大ヒットしました。「ABC XYZ これがおいらの口癖さ~」は、多くの人の耳に残りました。初期の有名になる前の今村昌平が監督した、同名の映画も作られました。名が売れ出していたフランク永井も出演していて、さまざまな格好でストーリーをナビゲートしたり、歌ったりしています。
 ロック調と言えば、似た曲で思い出すのが、フジテレビ「男なら」の主題歌です。1964年11月に同名でレコードが出ています。「真っ赤に燃えてる太陽に、ハンドル片手の投げキッス~」で歌いだすのです、曲は恩師吉田正が付け、編曲もしています。
 テレビ番組の主題歌だけによくできたいい曲です。作詞は志賀大介。機会があればぜひお聴きください。

 コロッケがこの番組でメインの一人で出ていますが、彼は言わずと知れた「ものまね」が芸です。初期からものまねに独特な顔の変化をつけた「ギャク」を付加して、笑わせます。イヤミが強く酷評もされます。だが、対象者の特徴を見抜くのが抜群で、ユニークなアイデアを実現する実力は、不動の人気を得ているのも事実です。
 このコロッケが一度フランク永井のものまねをしています。2000年3月29日「芸能生活20周年コロッケのものまね芸集」。「君恋し」を歌うのですが、比較的まじめに歌いだしながら、後半ではやはりギャグがでます。その番組のゲストで出演していた淡谷のり子が「ふざけないで、まじめにやるように」ときつく「お叱り」。コロッケが神妙にうなずきながら「それを抜いたらオレじゃなくなる...」とつぶやくのが印象的でした。

 もう年末です。今年もコロナ禍というかつてない異様な社会雰囲気でした。少しでも、フランク永井の歌を聴いて、明るい気持ちになってほしいと、ブログを綴ってきました。来年も可能な限り続けたいと思っております。よろしくお願いします。よいお年をお迎えください。
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 2019年から開始されたビクターの画期的な企画シリーズ「日本の流行歌スターたち」が、今年の12月に第9弾となり、計50枚に達した。おめでとうございます。
 日本の流行歌の最初から、かかえる歌手の数、ヒット曲の数で圧倒的なリード役を果たしてきたビクターだからこその作品の数々。CDの時代になった1980年ごろからレコード会社は、独立系の多彩な楽曲との競争の世界に入り、流行歌へのファンが薄れてゆきました。結果的に、流行歌は「昭和歌謡」的な扱いに移り、一時代を築いた多彩な歌手と、耳にこびりつくほどなじんだ当時のヒット曲も、デジタル化されないまま埋もれつつあったものです。
 ビクターのこの企画は、歴史に刻まれた大衆文化を掘り起こして、これから後々まで残るものとして復刻したもので、文化的な価値は語りつくせないものです。
 実際に発売してみれば、それなりにファン層から大きな反応が得られてと察せられます。フランク永井など特別な例というか、CD時代に突入した後でも継続して発売されてきた歌手を除き、多くは初CD化が多く、それもそれぞれの歌手の「ベストヒット」(あえて「全曲集」とは言いませんが)CDで、心ときめき喜んだと思われます。
 私は歌手名は知っているが曲が知らないとか、曲は知っているが歌手は知らないといった状態ですが、こう並べてみると、何とすごい陣列かと驚きます。それぞれには、解説書が入っていて、流行した当時のエピソードを知ることができます。古い歌手や歌についての研究家で、歌手協会を通じて直接親交のあった合田道人が監修して解説書を書いています。
 余談ですが、31号からジャケットに日本語で歌手名が登場しました。すべて茶系の色で統一されていて、見ごたえがあります。そして、いずれでもその歌手のベストショットの写真が使われていて、その歌手への制作陣の敬意が伝わります。多くはすでにお亡くなりになっていますが、ご家族やファンにはたまらない作品です。

 50番について、ビクターサイトでは次のように紹介しています。【「日本の流行歌スターたち」シリーズの記念すべき50作目は、日本を代表する歌手であり、昭和歌謡の礎でもあった、東海林太郎。今までで最も多い全31曲収録という豪華さに加え、その中の25曲がなんと初CD化と言う貴重盤。さらに代表曲「赤城の子守唄」は、東海林太郎が初代会長を務めた日本歌手協会の設立記念として録音された幻の復刻音源!また昭和42(1967)年発売のアルバム『明治大正流行化史』の中で歌っていた「お江戸日本橋」「戦友」「船頭小唄」など明治・大正期の流行歌の数々も初お目見え!と、流行歌ファンが泣いてよろこぶ大作が登場!合田道人のよる全16ページに及ぶ渾身の解説も読みごたえたっぷり!】

 以下のリストのように、フランク永井はトップの第1号をかざり、さらに44号でVol2の2枚を出しています。ちなみに、Vol2を出したのは藤本二三代もおります。
 この間、フランク永井のこの作品を数えられないほど聴きました。以前にも紹介したとおりですが、制作陣は大ヒットを収めた曲以外に、埋没していたレア曲をさしこむことをしています。「もいちどキスしよう」「秋」。「秋」はフランク永井の第1回リサイタルで歌われた曲です。何とも言えない哀愁が絶妙な歌唱で表現されていて、大好きな一曲です。
 Vol2では、北から南へ横断的に地域性を持った曲を収録するという、意気込みの感じる選曲作品です。デジタル化どころか正式なシングルとして発売していない「下松囃子」などは、ファンならぜひとも聴いてほしい名曲です。印象深いのは「道後の女」「東京ラブタイム」です。これは耳に残ります。あと何かと話題の「おきなわ」でしょう。これは、河内康範の詞に山下毅雄という両鬼才の作品です。

(1) フランク永井 有楽町で逢いましょう~追憶の女
(2) 松尾和子 グッド・ナイト~夜がわるい
(3) 藤本二三代 好きな人~祇園小唄
(4) 榎本美佐江 十三夜~後追い三味線
(5) 神楽坂浮子 明治一代女~三味線フラフープ
(6) 小唄勝太郎 東京音頭~明日はお立ちか
(7) 佐藤千夜子 波浮の港~君恋し
(8) 生田恵子 東京ティティナ~銀座マンボ
(9) 徳山璉 侍ニッポン~隣組
(10) 藤本二三吉
(11) 久慈あさみ 黄色いリボン~女豹の地図
(12) 轟夕起子 腰抜け二挺拳銃~お使いは自転車に乗って
(13) 暁テル子 東京シューシャインボーイ~ミネソタの卵売り
(14) 四家文子 銀座の柳~天国に結ぶ恋
(15) 市丸 天龍下れば~三味線ブギウギ
(16) 小林千代子 人の気も知らないで~ジーラ・ジーラ
(17) 藤原義江 出船の港~鉾をおさめて
(18) 服部富子 アリラン・ルンバ~サザエさん
(19) 宇都美清 ハワイ航空便~あゝモンテンルパの夜は更けて
(20) 初代・鈴木正夫 豊年祭り(相馬盆唄)~戦場さくら節
(21) 平野愛子 港が見える丘~君待てども
(22) 乙羽信子 百萬弗のゑくぼ~あゝヒロシマの鐘は鳴る
(23) 由利あけみ 長崎物語~熱海ブルース
(24) 久保 幸江 靖國の母~南国土佐を後にして
(25) 藤原亮子 朝だ元気で~湯島の白梅
(26) 羽衣歌子 エロ感時代の歌~ティティナ
(27) 築地容子 ジャニー・ギター~セレソ・ローサ
(28) 柴田睦陸 朝~ラ・クンパルシータ
(29) 大谷洌子 チリビリビン~ジャワのマンゴ売り
(30) 楠木繁夫 馬と兵隊~ルンバ1940
(31) 三浦洸一 落葉しぐれ~タローとジローは生きていた
(32) 曽根史郎 若いお巡りさん~花のロマンス航路
(33) 野村雪子 おばこマドロス~二十才の恋
(34) 藤本二三代 Vol.2 好きな人(セリフ入り)~雪之丞変化
(35) 竹山逸郎 町から村から工場から~異国の丘
(36) 宮城まり子 ガード下の靴みがき~さいざんすマンボ
(37) 齋田愛子 戦友の遺骨を抱いて~長崎物語
(38) 安西愛子 青葉の笛~この日のために-東京オリンピックの歌-
(39) 三島一声 東京音頭~淡路一宮音頭
(40) 新田八郎 啄木の歌~南洋航路(ラバウル小唄)
(41) 野澤一馬 秋葉の火祭り~流れのギター
(42) 藤山一郎 僕の青春~若き血
(43) 日本橋きみ栄 炭坑節~たぬき
(44) フランク永井 Vol.2 有楽町で逢いましょう~水のように -フランク、日本の風景を歌う-
(45) 青木はるみ 野球けん~ゴジラさん
(46) 宝 とも子 セ・シ・ボン~カチート
(47) 児玉好雄 無情の夢~涙の三度笠
(48) 新橋喜代三 鹿児島小原節~田原坂
(49) 野崎整子 今日われ恋愛す~ひえつき節
(50) 東海林太郎 名月赤城山~船頭小唄

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 BS11で八代亜紀が案内をつとめる「八代亜紀いい歌いい話 第121回魅惑の低音ボイス!フランク永井名曲集」という番組が、12月9日に放送されました。
 当日の新聞の番組欄に「フランク永井名曲集」と出ていて、これは観なきゃと気合を入れて鑑賞した次第です。
 当日ゲストは中条きよし香西かおりです。中条は「おまえに」、香西は「君恋し」、八代亜紀が「有楽町で逢いましょう」を、そして三名で「東京ナイト・クラブ」を歌いました。
 最後に「誰よりも君を愛す」という曲がやはり三人によって歌われました。
 この「誰よりも君を愛す」は松尾和子が和田弘とマヒナ・スターズが歌ったものですが、フランク永井と松尾和子のアルバム「魅惑のゴールデン・デュエット」を出す際に、デュエット曲にして歌っています。
 そのためかも知れませんが、紹介では「フランク永井の歌ったデュエット曲」代表曲のように紹介されていて、松尾和子の名が言われなかったのがやや気になりました。
 このたび歌ってくれた三人とも歌手としてはベテランで、どう歌い上げてくれるのかと、期待して観ました。癖の強い歌手なので、やはりその特徴が前面にでた歌唱でした。中条は比較的、高音なので、そこがやや違った印象を受けました。中条は公演でフランク永井と一緒したときの印象をエピソードでかたっていたのも、貴重な話でした。
 フランク永井ファンとしては、このような番組を作ってくれたことだけで、BS11に感謝をしたいと思います。

 フランク永井の登場する番組とは違うのですが、12月10日にテレビ東京の人気番組「武田鉄矢の昭和は輝いていた」で、これはといったことがあったので、紹介したいと思います。
 「昭和歌謡懐かしの貴重映像蔵出し3時間スペシャル」という番組名です。昭和歌謡の達人ともいうべき、合田道人、林家たけ平、刑部芳則のさん人がさまざまなテーマに対して、テレビ東京に残る歌唱映像を選んで放送するというユニークな番組です。
 知らない歌手、知らない曲が3時間にわたって流される、というのはやや引いた気でいたのですが、決して全時間そのような雰囲気を受けることなく、楽しめました。
 ここで、取り上げたのは、藤本二三代が登場したことです。「あの歌手に初めて光を当てた一曲」というテーマで挙げた三人の歌手に、刑部が特別に追加して取り上げたのが、藤本二三代の「夢見る乙女」です。
 藤本二三代については、私が怪人二十面相ではないのかなどと言って、さまざまな写真写りのする美人歌手として、このブログでも何度かとりあげましたが、言わずと知れた「有楽町で逢いましょう」のB面の曲です。
 同名映画でも歌っています。この曲で紅白にも出ました。歌のうまい綺麗な声の歌手です。藤本はその後に歌った「好きな人」が大ヒットして、なかなか「夢見る乙女」を歌う機会が激減したものです。
 先の八代亜紀の番組の口直し(失礼)ではありませんが、ほっとしたものです。
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 台湾はフランク永井のファンが多いことで知られています。今でも、若い歌手がフランク永井の残した名曲をカバーしているのをyoutubeで楽しめます。
 最近に新たに入手したカセットテープがあります。それはPONYの現地法人が、正式に発売した製品のようです。
 いままで、ビクターが国内で発売したレコードに「NIVICO JVC」のシールを貼って輸出していたことは紹介しました。また、多数の「海賊版」と思える、怪しいレコードやテープも紹介してきました。
 だが、現地でオリジナルに正式版を発売した商品というのは今回の商品で、私は初めて目にしました。
 表題で「フランク永井名曲集」と書きましたが、写真のように「法蘭克永井名歌専集」「フランク永井主唱ー最新日本歌曲」「FRANK NAGAI AT NIGHT CLUB」とあり、いったいどうなっているのかわかりません。
 フランク永井は「法蘭克永井」と漢字では表記するのだと気づきました。
 カセット・ケース上部には「波麗音楽帯」と書かれていますが、よくわかりませんが、PONYの現地名称のようです。
 さて、内容はフランク永井が当時流行の歌謡曲をカバーしたもので、12曲が納められています。

01.生きがい(フランク永井-由紀さおり)1970
02.影を慕いて(フランク永井-藤山一郎)1932
03.あいつ(フランク永井-旗照夫)1960
04.ウナ・セラ・ディ東京(フランク永井-ザ・ピーナッツ)1964
05.女の意地(フランク永井-西田佐知子)1965
06.夜霧よ今夜も有難う(フランク永井-石原裕次郎)1967
07.ベッドで煙草を吸わないで(フランク永井-沢たまき)1966
08.嘘は罪(フランク永井)1936-1964
09.フランクの夢は夜ひらく(フランク永井)1974
10.赤坂の夜は更けて(フランク永井-西田佐知子)1965
11.ラスト・ダンスは私に(フランク永井-越路吹雪)1961
12.グッドナイト・スイートハート(フランク永井)1936-1955

 曲はすべて、日本でのカバー・アルバムに入っているので、新たな曲があるわけではないのですが、聞いてみると、編曲が異なっています。このテープ用に吹き込みをしたようです。
 フランク永井はビクター専属でしたが、以前にも紹介しましたが、PONY製品の多くは新たに吹き込みをしています。この商品が、日本でも発売されたのかは定かでありませんが、きっと、テープか8トラで出されているのではないでしょうか。まだ、見たことはありませんが。

 曲で比較的レアなのは、一つは由紀さおりの歌った「生きがい」と「フランクの夢は夜ひらく」ではないでしょうか。
 前者は、1971年にカバー集「琵琶湖周航の歌」で歌っています。後者は、1974年の「デラックス20フランク永井~夜のムード」というテープ商品で歌っています。このテープの後で発売されたようです。なお、そのテープには「夜は恋人」というのも納められており、ビクターからはいずれも出ていない曲です。
 「嘘は罪」(It's A Sin To Tell A Lie)は1936年にできた有名な洋楽で、フランク永井はずいぶんと歌ったようです。最初にレコードに入ったのは、第1回労音公演アルバムです。
 「グッドナイト・スイートハート」はデビューした年(1955)に出した2枚目のSPです。
 とにかく、新たなアレンジ、新たなバンドによる歌唱なので、それなりに新鮮な歌唱を楽しめます。
 「夜霧よ今夜も有難う」は、ビクターから出ているフランク永井のカバーでもいくつかのバージョンがありますが、ここので歌唱もなかなか聴かせます。
 まあ、珍しいということでは、おもしろい商品ですが、トータル的には、寺岡信三、近藤進といった編曲の名人の手によるビクター・オーケストラ演奏での歌唱が、やはり耳慣れして、安心して聴ける感じがします。

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