久びさの新発売、フランク永井ステレオ・ハイライトシリーズ第3集~第6集

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 フランク永井の「ステレオ・ハイライト」シリーズの第3巻から第6巻が、6月23日に再販されました。配信限定アルバムです。
 フランク永井のこのシリーズは、1964(S39)年~1966年の間に6巻発売されました。フランク永井のアルバム、つまりLP盤は彼の歌謡界での活躍の始まりと重なります。
 SP時代から、盤が割れにくく軽い材質によるEPの時代に急速にメディアが変化し、シングル盤に対して、片面に4~8曲ほど入れた長時間のLP盤が世に出ました。
 レコード会社は例外なく、1960年ごろにSPを止めEP/LPに移行します。しかし、初期のEP/LPはまだモノラル盤です。フランク永井の人気の上昇にともない、ビクターは彼につけた「魅惑の低音」を使い、モノラル盤の「魅惑の低音」シリーズを発売し、大いに売れました。これは、1958年の第1集から1963年の第13集まで発売されました。
 13集でシリーズが終えたのは、時代がステレオ時代に急速に移行したためです。ビクターは「魅惑の低音」を引き継ぐ形で制作に取り掛かったのが「ステレオ・ハイライト」シリーズです。
 写真のように、当時のビクター所属の人気歌手であった方のシリーズも出されました。いしだあゆみ、和田弘とマヒナスターズ、吉永小百合、橋幸夫、青江三奈、三沢あけみ、松尾和子、松島アキラ、ジャニーズ、三田明、中尾ミエのをあげました。確か森進一のもあったと思ったのですが、探せませんでした。
 フランク永井の初期のヒット曲は、モノラルです。「ステレオ・ハイライト」シリーズを出すにあたって、人気の曲をステレオで再吹込みをしました。これらは、ファンが首を長くして待っているのをみて、まず「ステレオ魅惑の低音傑作集」(1962:SLJ-13)としてリリースされました。
 「ステレオ・ハイライト」シリーズでは第1集に、人気曲を12曲選んで発売しました。ビクターの音声技術陣が存分に腕をふるった作品です。
 それだけに、この盤は品質的によく、ビクターは2015年に、同じく配信限定アルバムとしてリリースしています。第2集も発売されました。
 「配信限定アルバム」というのは、インターネットでの有料ダウンロード方式です。この時期は、ハイレゾと称する高音質の音源が追及され、通常のCDレベルの音質よりも、さらによい音で聴けるファイルを提供するというものです。
 ハイレゾについては、以前にもこのブロクで何度かとりあげました。ハイレゾを業界でいろいろな角度から研究されてきましたが、当時オンキョーとビクターにより開発陣が、最初に取り組んだのがフランク永井の作品です。
 1981年にリリースした「オール・オブ・ミー」のオリジナル・テープを素材に選びました。これも録音時に技術陣が、その時点での総力をそそいで制作したものだからです。
 このハイレゾ音源もオンキョーから配信されています。

 話が逸れましたが「ステレオ・ハイライト」シリーズの再販が、2巻で止まっていたのは、何故だったのでしょうか。それは、わかりません。ビクターでは恐らく、技術をさいたぶん、回収できるほど売れるか、ということはあったと思われます。もうひとつは、2巻以降のアルバムには、3~4曲のオリジナル曲が入っていることが、何らかの検討課題に上がったのかも知れません。
 アルバムはそれぞれの巻で12曲ですが、2巻以降はその時点までに、シングルレコードとして発売し、それなりに売れた、あるいはビクターが推したい曲を収めているのですが、3~4曲はその巻のために、新たな曲が作られているのです。
 つまり、アルバムでファンに新曲をぶっつけるという方式は、どう判断したらいいものかです。実際に、このシリーズには、シングル盤で発売されていない曲が、全部で17曲入っています。現在の時代であらためて聴けば、それなりに完成したイイ曲ではあるのですが、当時の時代では大半が大きな人気を得た曲ではありません。
 だから、今回どういう理由で3~6の巻の発売に至ったのかは興味があるところですが、逆に、この17曲は大きなラッキーチャンスを得たとも言えます。フランク永井の歌った曲で、まだまだデジタル化され発売されていないのがあるなか、あらためて社会の目にさらされるわけです。しかも、ハイレゾです。以下がその17曲です。
 第2巻:新大阪小唄、さすらいの雨が降る、男、頬をよせあい灯を消そう
 第3巻:東京ラブ・タイム、郷愁、愛する
 第4集:琴の雨、夢のワルツ、東京バカンス
 第5集:あの娘は何処に、悲しみのスーツケース、銀の十字架、夜の歌
 第6巻:小指、もんく、長いまつげ

【データブックの訂正】
この機会に、修正してお詫びいたします。P27のステレオハイライト第2集、P62の表、19行目に追加します。
並行線の街(1963:VS-1132)

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このページは、文四郎が2021年7月 3日 18:04に書いたブログ記事です。

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