佐良直美の「おまえに」はいかがだろうか

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 フランク永井の代表曲の一曲「おまえに」は、数えるのができないほど多くの歌手にカバーされています。そのなかでも、同じビクターの佐良直美の歌唱が残されています。
 佐良の「おまえに」は、フランク永井の恩師吉田正の作曲家生活30周年を記念したアルバム「吉田正大全集~生命ある限り」11枚組です。その11枚目にビクターの歌手によるカバー作品がおさめられているのですが、その一曲がこれです。
 佐良直美は昭和歌謡の黄金時代の一角を飾った歌手でした。誰でも佐良と聴けば思い浮かぶのは「世界は二人のために」と「いいじゃないか幸せならば」ではないだろうか。発声がドーンというか「ストーン」としていて、通る声がたんたんとしていて、カラっとして印象的でした。歌唱に、まだまだ大きく強い声が出せるのだよというような余裕が伴っているから不思議です。
 佐良については、所属事務所が次のように紹介しています。

 【昭和42年難関であるNHK新人オーディションに10年に一人という優秀な成績でくぐりぬけ、同年4月異例の抜擢で「音楽の花ひらく」のレギュラーに起用され、新人とは思えぬ度胸のよさと歌の上手さでスタッフを驚かせたものです。
 同年5月オールスタッフプロに所属し、デビュー曲として発売された「世界は二人のために」が120万枚という大ヒットとなり、秋には新人ではやくもリサイタルをひらき同年のレコード大賞新人賞を受賞し、フレッシュで実力派の歌手としての第一歩をふみだしました。
 その後、テレビ・ラジオ等の歌番組はもちろんドラマにと幅広い活躍をみせ、大衆に親しまれる歌手へと成長していきました。
 昭和44年には日本レコード大賞を受賞し、日本レコード大賞新人賞・日本レコード大賞歌唱賞を合わせ、デビュー後わずか3年目にして歌手として最高の名誉に輝きました。
 昭和46年5月3日にオールスタッフプロより独立し(株)佐良直美音楽事務所を設立。作曲も手掛ける様になり、以前にも増し幅広い活躍をするようになりました】

 当時いかに高く評価されたかがわかります。佐良は歌手としての人気もさることながら、多くの人が忘れられないのは、紅白の見事な司会でしょう。
 第23回1972(S47)年をかわきりに5回司会をしています。ベテランの白組山川静夫アナやそうそうたる大歌手をまえにたじろいもなく、堂々と機転の聴いた落ち着いた司会っぷりが印象にあります。
 司会をしながらも歌手としても歌っています。24回での16回目の連続出場であったフランク永井の「君恋し」との対決をしていました。
 2014年佐良は「佐良直美ベスト・コレクション」というCD4枚組を発売しています。このなかに、表題の「おまえに」を入れています。大先生である吉田正の「大全集」に収録はされてはいても、佐良としてのアルバムでは発売していなかったこともあるのでしょうが、やはり、佐良なりに印象深い作品ではなかったのでしょうか。

 佐良直美については、多忙な歌手や司会の世界が続いていながら、避けられない職業病のようなポリープ治療で業界から身を引いていきました。
 紹介したCD発売もそうですが、数年前からテレビに名を出して当時のファンを驚かせました。
 家庭犬のしつけ教室「アニマルファンスィアーズクラブ(AFC)」を設立し、150匹の愛犬と精力的に生活をおられるとの話でした。
 『GOLDEN☆BEST~忘れ得ぬ名唱・佐良直美』(2007年)というアルバムもあります。これはビクターの専属歌手の第一人者であった佐伯孝夫の作品のカバーで『ビクター流行歌名盤・貴重盤コレクション第三期(14)鈴懸の径-佐伯孝夫~優しい詩集』作成時に歌い残した作品集です。
 佐良はここでは、フランク永井の「有楽町で逢いましょう」を歌っています。こちらは、以前にこのブログで紹介していますが、2008年にビクターから「有楽町で逢いましょう」(VICL-62833)として、同曲を他のレコード会社の歌手たちを含む十四人のカバーが一枚のCDに収めたものです。

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このページは、文四郎が2021年5月 9日 15:12に書いたブログ記事です。

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