追悼! 守屋浩。「僕は泣いちっち」は忘れられない

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 守屋浩の訃報で驚きました。心からのご冥福をお祈りいたします。フランク永井と同じ時代に活躍した歌手がまた去りました。淋しい限りですが、あちらで皆さんがあつまり、一緒に昭和のあの時代の楽しい思い出に、花を咲かせていることではないでしょうか。

 文四郎は山形の田舎から集団就職のあの時代、まず川崎に出てきました。その時に職場の同僚とフランク永井の「有楽町で逢いましょう」を話したり、歌ったりしました。
 夕刻は野球部でした。そこでは何故か、橋幸夫の「雨の中の二人」を思い出します。耳の中、いや頭の中で繰り返される、それが何故なのかなどと不思議に思ったことも同時に思い出します。
 夜は寮でしたが屋上に出ると、守屋浩の「僕は泣いちっち」です。浜口庫之助の作詞作曲ですね。このメロディーもそうですが、歌詞が何とも言えないのです。屋上に夜になると集まるのは、青森とか、四国とかからでてきた同僚で、望郷の思いからときどき泣いているやつもおりました。
 歌では、田舎から遠い東京へ出ていった恋人を思うのだが、当時の私たちは、そう簡単には帰れない、遠い故郷を、この歌を歌いながら思っていたのです。
 「遠い遠い東京へ飛んでけちぎれ雲」という無茶な叫び、「夜汽車の笛はいやだよ」と当たり散らす。このフレーズがどれほど深く、私たちの心を打ち、動かしたことか。わずかだが、かすれがはいる彼の歌唱は、表現する歌手としてぴったりなんだったと思う。
 中学校の文化祭か何かのときに、同期の女子が舞台でこの歌を歌ったのだが、それが大変上手で、生徒はもちろん来ていた父兄も大喝采したということも思い出します。

 守屋浩はコロンビアでフランク永井と同じ舞台は多かったのですが、直接的な交流や重なりは記憶にないです。コロンビアでフランク永井と同じ年にデビューした島倉千代子とは、いくつかあります。「あなたが居れば」「あなたと共に」をデュエットしています。
 前者はNHK「きょうのうた」の音源が保存されていないようです。後者はテレビ映像が残されています。
 守屋浩はこの島倉千代子と「星空に両手を」をデュエットして当時話題になりました。何かのCMでも歌われたように覚えていますが、当時はコロンビアの人気者同士のデュエットだったので、ファンは大喜びだったわけです。
 フランク永井と島倉千代子は同時期デビューであることから、NHK紅白歌合戦では共に連続出場し、5回ペアがあてられています。
 フランク永井の女性の盟友はビクターの松尾和子ですが、島倉千代子はレコード会社を別にしたもう一人の盟友かも知れません。印象的だったのは、1976(S51)年第27回の紅白で、フランク永井は最初の出演の第8回に続いて2回目の「東京午前三時」を歌います。背後にずっと島倉千代子が立ちずさんでいます。その姿が何とも可愛らしく、松尾和子とは違う魅力を放っていました。

 守屋浩は81歳でした。大きな業績を残されました。感謝いたします。

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このページは、文四郎が2020年9月24日 12:14に書いたブログ記事です。

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