フランク永井の映画主題歌「真昼の罠」は映画で歌われていないのは何故

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 「真昼の罠」は1962(S37)年8月発売のレコード。B面は松尾和子の「黒い愛」で、やはり「真昼の罠」の主題歌となっています。
 田宮二郎主演で同名の大映映画の主題歌ということに違いないようです。なにより、映画の原作は黒岩重吾で、主題歌の歌詞を書いたのも黒岩だからです。
 待てよ、主題歌というのは複数あるものなのかな。まぁ、それは良くわかりません。どちらにせよ、映画の公開は8月19日とあるので、同時期に公開と発売です。
 しかし、この映画をみても、フランク永井の歌も松尾和子の歌も出てこないんですね。これはどうしたことでしょう。そのあたりの事情に通じた方がおられれば、ぜひお聞きしたいです。
 歌の作曲はいずれも山下毅雄です。山下毅雄といえば「ルパン三世」の歌を指摘する人も多いのですが、私には「七人の刑事」「大岡越前」「鬼平犯科帳」です。最近はテレビを観る機会も多くなり、何十年も前の時代劇ドラマはほぼ観ています。
 「真昼の罠」の主役は当時大活躍だった田宮二郎です。イケメンだが、金権と出世のためなら何でもするという、利己主義の権化のようなヤツ。田宮の俳優としての力量が全開しています。
 黒岩重吾の原作に田宮二郎の主演、当時はそうとうヒットしたのではないでしょうか。私が観たのはDVDで最近観たものです。
 余談ですが、田宮はテレビで「クイズ・タイムショック」の司会をしています。この番組のテーマソングは山下が作っています。
 さて、主題歌として吹き込んだ曲が映画に反映されていない、というのは他にもありそうですが、まだ全容は分かりません。ただ、1964(S39)年2月に発売した「太陽は撃てない」(A面は橋幸夫の「あゝ特別攻撃隊」)があります。これは松竹映画「あゝ特別攻撃隊」の挿入歌と主題歌です。このは映画そのものが製作されなかったとのことです。
 戦争映画はたいへん時世に敏感です。たしか大映から同名の映画は作られていたと思いますが、特に特別攻撃隊というのは、先の大戦時に海軍が爆弾を積んだ航空機を敵戦艦に体当たりする部隊を編成して実行したものです。
 米国は死をも恐れぬ狂気の「カミカゼ」として恐れたという話も残されています。ついこれを美談風に扱う話もありますが、すべてはお上がそそのかされて相手を鬼畜米英とか露助とかみくだして、戦争の主体者にさせられたことから始まります。
 イスラムの聖戦(ジハード)も同じですね。お上の場合は、そそのかされてアジアの盟主を気取り、大陸に出ていった時点でアウトです。同様に米国には宣戦を布告した時点でアウトです。ここから生まれるすべては戦争という理不尽の極みの福産物といっていいでしょう。
 それゆえに、何が実際にはあったかわかりませんが、松竹映画は企画段階で終わってしまったのでしょうね。
 さてさて、話は最初の「真昼の罠」ですが、実は同名の映画が、1960年に作られてテレビでも放映されています。
 こちらは、八木美津雄の脚本・監督で松竹映画として作られています。主演は若き岩下志麻と佐々木功です。岩下志麻の強烈な印象は「極道の妻」です。高島礼子とか幾人かが演じていますが、岩下のセリフ回しには格別な迫力を感じました。
 佐々木功は若いですね。彼はフランク永井の大々ファンです。アニソンの帝王となり芸名もささきいさおで、現在も活躍中ですね。

追悼! 渡哲也 こころからご冥福をお祈りします。

 映画俳優も歌手と同じで、大衆相手に芸を売る商売ゆえに、売れたスターにはその周囲に大規模な演出集団がおります。映画でみる渡哲也像と日常の中の人間像は相当に異なるのが常です。渡もその例に漏れませんね。
 彼を知ったのは映画「無頼シリーズ」です。まあやくざ映画です。現時点での視聴者の感覚からすると、よくぞ、こんな映画が流行ったものだと思います。西部警察もそうだけど、非日常、それも機関銃、戦車がどうして登場するのか、それと戦うのがなぜに西部警察なのか、なんでこんなド派手な暴力が必要なんだ、とすべてが突っ込みどころですね。
 「無頼シリーズ」を観たのは、単純に、そこで「君恋し」が映画の演出で歌われているからでした。渡は「くちなしの花」を歌っています。フランク永井は1974(S49)年に出したアルバム「ベスト・コレクション75」でカバーしています。このアルバムは半数がカバーで、フランク永井のカバーは聴きごたえがあるという評判の時代の逸品です。

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このページは、文四郎が2020年8月17日 17:37に書いたブログ記事です。

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