ビクターが誇る「日本の流行歌スターたち」がついに35巻まで発売中

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 2019年新年にシリーズの発売が開始されて、すでに1年半が過ぎました。その第1巻を飾ったのがフランク永井でした。
 この7月に第6弾が店頭に並びました。これまでに発売されたCDはついに35巻に達しました。
 大変な偉業といえます。発売ごとに紹介してきたのですが、続きとして下記にリストをあげます。

(27) 築地容子 ジャニー・ギター~セレソ・ローサ
(28) 柴田睦陸 朝~ラ・クンパルシータ
(29) 大谷洌子 チリビリビン~ジャワのマンゴ売り
(30) 楠木繁夫 馬と兵隊~ルンバ1940
(31) 三浦洸一 落葉しぐれ~タローとジローは生きていた
(32) 曽根史郎 若いお巡りさん~花のロマンス航路
(33) 野村雪子 おばこマドロス~二十才の恋
(34) 藤本二三代 Vol.2 好きな人(セリフ入り)~雪之丞変化
(35) 竹山逸郎 町から村から工場から~異国の丘

 今回のリリースで驚くべきは、三浦洸一や曽根史郎という超有名歌手が登場していることでしょう。すでに登場した歌手も日本の流行歌の歴史に残る名歌手ぞろいでしたが、ビクターが抱えた歌手はまだまだ続きそうです。
 分かっている第7弾はつぎのような歌手です。

(36) 宮城まり子/(37) 斎田愛子/(38) 安西愛子/(39) 三島一声/(40) 新田八郎

 多くは流行歌と現在くくられる大衆音楽が始まった、昭和の時代の始まりから歌っている歌手です。戦前、戦中を経て、戦後も活躍されてのですが、年代的に多くの方々はすでにお亡くなりになっています。
 熱烈なファンだった方々も当然に亡くなられたか、ご高齢です。そしてラジオの時代でほとんどの方は、テレビに登場していないということもあり、名前は知っていても顔が分からないという大きな問題もあります。
 かてて、そうした著名な歌手であっても、残されている写真が少なく、現在に紹介するのも大きな壁を持ちます。このシリーズを制作しているレコード会社の企画担当をなさっている部隊の苦労もわかります。
 音源については、マスターテープの劣化が問われる時期になって、ここ十年から二十年の間に最新の技術を駆使して、ほとんどがデジタル化されたはずです。その時代の最高のソースはテープで、当然半世紀以上も経過すれば劣化します。下手すれば、永遠に復刻できない事故も考えられます。
 SP盤のマスターというのもあるようですが、詳しくは分かりません。最終的には実際に発売された盤があり、そうした歴史的な音源のデジタル化による一元的な保全は、各レコード会社でほとんど整理のめどがついたものと察せられます。
 ビクターファミリークラブというのがありました。ビクターと最大のライバルであり、戦中にはレコード制作にあたり、盤の材料や工場まで融通しあった盟友である日本コロンビアも、同様にファミリークラブがあります。両社は連携しあって、レコード会社横断で共通宣伝しあっています。
 この「日本の流行歌スターたち」に対してコロンビアは「懐かしの名歌手全曲集」を企画制作して発売しています。だから、ビクターとコロンビアの双方の著名な歌手の作品がそろってきているわけです。
 「日本の流行歌・歌謡史上に煌々と輝き続けるスター歌手たちの新しい視点のベストアルバム」というのが、キャッチコピーです。

 さて、今回のシリーズで目をひいたのは、なんと私のすきな歌手でもある藤本二三代のVOL2というのが登場していることです。まだ登場していない歌手がいるのに、藤本二三代のベストアルバムの2枚目かと驚きました。
 藤本については、フランク永井と最も多くカップリングした歌手で、ともかく歌がうまいのです。容姿を取り上げるのはタブーかも知れませんが、もうお亡くなりになっている方だから、この際ご勘弁ください。美しく、可愛い歌手です。
 以前も一度特記したのは、彼女の二十面相です。映画、テレビ、舞台と登壇するたびに、また、レコードを吹き込むたびに、別の顔を出すのです。
 私の年代で知るビクターの美人歌手は、松尾和子と藤本二三代と神楽坂浮子ですが、松尾も神楽坂も別の表情の顔などありません。それが藤本となると、ほんとに同一人物かと思うほどの変化を感じました。
 竹山逸郎はフランク永井の恩師吉田正の「異国の丘」を、吉田が知る前にビクターから盤を発売した方です。フランク永井はこの曲を当然カバーしています。さらに竹山の「泪の乾杯」をもカバー曲で幾度か歌っています。竹山は「町から村から工場から」という曲も出しています。これは戦後の労音などの運動の中でよく歌われた曲です。

 さてさて「日本の流行歌スターたち」ですが、ビクターはyoutubeで「第6弾発売」を宣伝しています。なかなか内容がわかるいい作品になっています。
https://www.youtube.com/watch?v=yLdQxMLmeBY
 この勢いで、第1弾で発売されたフランク永井を含むシリーズの出してほしいものです。

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このページは、文四郎が2020年8月24日 12:34に書いたブログ記事です。

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