フランク永井「Woman」が再び人気を得ているようだ。歌う新たな映像の再発見

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 フランク永井の歌う「Woman」は、1982(S57)年に発売された曲で、シングルと同名のアルバムが同時発売された。当時人気の山下達郎と、すでに当時歌謡界の大御所であったフランク永井が組むということが、大きな話題になっていた。
 音楽雑誌でも取り上げられて、方向の異なるエンターテナーのユニットは何を生み出すのかと期待された。だが、結果はフランク永井が予定の全コースを走り切る前に降りた感じで、しぼんで終わった。
 しかし当時そのようにストレートに話題になったわけではない。予定通りにレコードは出されたし、Womanは話題になった。有名なのは「夜のヒットスタジオ」に登場し、実に華やかに、しかも素晴らしい歌唱を披露して、フランク永井の実力を見せつけた。
 映像では司会の吉村真理・井上順に紹介されると、同席する多数の出演者が注目する中で、いつものにこやかな顔で、臙脂の蝶ネクタイを解く。この様子というかしぐさは何ともいえぬ、大御所の雰囲気をにおわせるものだった。
 実際に、山下の練りに練った曲の良さと、吉田正調ムード歌謡で走ってきたフランク永井の歌唱が、ファンには新しい世界を示したものだった。しかし、アルバムには山下の作品であるシングルB面の「愛のセレナーデ」は当然含むものの、他は新編曲での「ラブ・レター」と他の人気歌手のカバーで埋められていた。
 すべてが山下作品になるものとの期待が、違った形ででたことから、山下とケンカでもしたのかとまでウワサが出だす。そのあたりについては、この世界の在り方として、将来も詳細が語られることはないだろう。だが、実はフランク永井自身がその一端を語っているのだ。
 それが「Woman」の発売直前のどこかのナイト・クラブ風の会場での公演でのトークで、非公式な記録映像で仮称「ザッツ・エンターテインメント」に残されている。もちろん「Woman」の映像自身がファンにとって、先の「夜のヒットスタジオ」が唯一のようなものだから、ここに残るのは大変うれしい。
 ただ、大変残念でこの映像自身が非公式なのは、ここでのトークにもあるが、歌唱で歌詞を間違うというエラーがあることもある。
 そこでのフランク永井のトークとは、実はこの曲の吹き込みには、今までにないほどの苦痛を体験したといっている。それはあまりにもすごい山下の曲に、いくら挑戦したいといっても、自分の歩いてきた方向が異なるために、初めての16ビートで、合わせるのが大変だったためと。3週間の練習中、胃に穴が空き入院でもする思いだったと。
 山下の曲は24Chを2つも使う多重録音をした曲になっていて、いままでフランク永井が経験していな方向に、相当とまどったことが吐露されている。この日の公演の演奏は、浜田清とフランクス・ナイン。「Woman」にはバックコーラスがつくが、当日も「マクシム」が出演している。

 そのような経緯で、それなら、将来的に影響をひきづるような無理は禁物ということから、アルバム用の他の曲の制作は中断したとされている。
 「Woman」の映像は、公式・非公式で2本だけ、と思っていたものだが、実は公式でもう1本残されていることがわかっている。普通に当時テレビで放送されたものだから、ここで「発見」というのも「再発見」というのも実はヘン。ただ文四郎が当時忙しさにかまけて、テレビをろくに観ていなかったにすぎないのだ。
 その番組というのは関東のローカルのようなのだが、東京12チャンネル(現テレビ東京7Ch)で人気番組「演歌の花道」の兄弟番組?「秋の演歌一本勝負1993年版」。この回はフランク永井と生田悦子が司会を担当している。
 ここで多彩な出演者が歌うのだが、フランク永井自身も4曲披露している。「東京午前三時」「有楽町で逢いましょう」「東京ナイト・クラブ」、そして「Woman」。「東京ナイト・クラブ」は何と生田がデュエットしているというもの。「Woman」もすばらしい。
 ということで「Woman」の歌唱映像は3つ残されている、というのが今回のお話。
 「Woman」は若い層にもファンが増えているという。Womanが入っているCDは売れているようだ。シングルといっても復刻がMEG-CDからされていて、リクエストもフランク永井ものでは引きが多いと聞く。勢いでLPアルバムの復刻もファンの熱意で実現している。
 山下達郎の人気も長い。またあわせて竹内まりやのメディアでの露出も目立っている。音楽活動40周年とのこと。苦労したという山下とのジョイントは近年になって、若い方々へのフランク永井人気の広がりにつながっているのはうれしいことである。

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このページは、文四郎が2019年9月21日 18:38に書いたブログ記事です。

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