カップリング、1966頃にフランク永井のEPレコードの企画に大きな変化があった

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 この表題では、きっと誰もが何が言いたいのか分からないかも知れない。フランク永井のシングル・レコード(EP、直径7インチ=およそ17cm盤)の虫干しをしていて、以前から気づいてはいたのだが、今までテーマにしたことがなかったこと。
 それは、上の写真をご覧いただきたい。なお、写真は著作権や再利用の関係から、判断できると思えるぎりぎりまで品質が下がっているので、ご容赦。
 フランク永井のレコード界デビューは1955(S30)の「恋人よわれに帰れ」であるが、このときから1966(S41)という、大活躍したおよそ10年間に発売されたEPと当初のSP(硬く重く割れる盤)のジャケット。ただし、A面B面のいずれかが、フラック永井と異なる歌手によって曲が納められているというもの。実は、この間にでたのは198枚あり、デュエットも含めて他の歌手とともに出たのは117枚、60%もあるのだ。とにかく多いことにびっくりする。
 ちなみに、最後の一枚はこの時期からずっと後の1977(S52)の「11時<イレブン>過ぎから」である。
 カップリングとちょっと面倒なのでこう呼んだが、正確には異なるハズ。というのは正確ではないと思うが、カップリングはA面ともB面とも呼ばずに2人の歌手の歌を双方A面と同じレベルの扱いをしたい、というときに用いた用語のようだからだ。
 A面、B面ということ自身、妙な呼び名である。レコードを手に取った人が、異なる歌手の異なる歌であるときに、どちらを聴きたいと思うかは純粋に個人の好みである。A面、B面はあくまでもレコード会社側の売りたい、看板にしたいという意図がつけたもの。
 だから、購入する側からは、自分の好きな歌手の盤を取得するだけで、その裏面を何と呼ぶかは意識にないのではなかろうか。場合によってはレコード会社が推したいA面には針を落とさないということまであったかもしれない。
 1966年を境に、フランク永井のカップリングは「11時<イレブン>過ぎから」のたった1枚。急激な変化があったようにみえる。
 そのころになれば、フランク永井が業界での重鎮となり、フランク永井にくっつけて売りたい新人歌手がいたとしても、重鎮に失礼になるかもしれない。とか、新人には大物にくっつけて拡販してもらったのでは、というような気持ちにさせ、これも失礼となりかねない。
 定かなことはまったくないが、そんな心理が働いたのかもしれない。
 では、それまでは、どんな考えがあってカップリング(実際はA面、B面)が主流?ではないものの、多かったのだろうか。
 やはり、単純にA面の歌手と曲を広く世に売りたい。ついでにこれからの活躍を期待したい新人、あるいはまだ名前が広まっていない歌手と歌をB面にして買ってもらいたい。というようなことが一番だったのかと思う。
 だが、これだけで説明できないのは、当時すでに先行して名が売れていた三浦洸一とのペア。双方が有名になっているのだから。。。これほどカップリングが多いということは、おそらくフランク永井に限ったことではないだろう。時代の風潮で、他の歌手についても、他のレコード会社でも同じ流れがあったのかもしれない。だが、残念なことに筆者にはそうした情報はないので、ご存知の方は教えていただければ甚大。
 A面、B面ではどこまで考えてそのようにしたのか、と後に言われた盤もある。松尾和子をデビューさせた「グッド・ナイト」、このB面は「東京ナイト・クラブ」。損したといわれる「おまえに」の最初の盤は「大阪ろまん」のB面で、やはりB面ゆえに露出が大幅に少なかったと。だが「こいさんのラブ・コール」はA面「釧路の駅でさようなら」(三浦洸一)のB面。これはB面でも売れた。
 近年、ビクターはフランク永井のコンプリートとしてA面全集をだした。これは画期的でファンからおおいなる期待を寄せられた。だが、ここで記したように全盛時代にいくつもがB面であるがゆえに沈む結果になる。そればかりか、1966年以降はリリースされた曲のおよそ半数が日の目を見ないことになる。コンプリートをいうのであればB面を考慮しなければ完結しないのではなかろうか。
 当時のレコードを当時のジャケットのままで復刻するとうたうMEG-CDからすでにフランク永井の盤は三分の二程度は出されたと思う。これはB面も忠実に復刻している。そのために、カップリングで当時はB面であるがゆえに一歩遅れをとった歌手と曲が、平等に再登場した。
 さて、写真でカップリングした歌手は53名。これを資料として下記に記す。
[ウイリー沖山][ロミ山田/坂本博士][安西愛子/中野千鶴子][羽生奈々子][河村淳][宮城まり子][宮島三郎][橋幸夫][橋幸夫、三沢あけみ][熊倉一雄][広瀬一声/岡部幸恵][高島忠夫][今村隆志][三浦洸一][三沢あけみ][山中みゆき][市丸/曽根史朗][市丸/曽根史朗/藤本二三代][市丸/中沢銀司][勝三四郎][小桜姉妹/焼津市南小学校合唱団][松島アキラ][松島みのり][松尾和子][松尾和子/和田弘とマヒナ・スターズ][真理ヨシコ][神楽坂浮子][神楽坂浮子/中矢孝子/大川さゆり][清水まどか][雪村いづみ][曽根史朗][村埼貞二][多摩幸子][大津美子][中原葉子][中沢銀司/大塚美晴/ビクター少年民謡隊][中尾ミエ][朝倉ユリ][田代美代子][藤村真紀][藤田功][藤田功/三浦洸一/灰田勝彦/多摩幸子/藤本二三代/菊池章子][藤田功/多摩幸子][藤本二三代][内海京子][美野早苗][平尾昌章][明石光司][野村雪子][野村雪子/神楽坂浮子][由利夏江][立川澄人][和田弘とマヒナ・スターズ]

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このページは、文四郎が2019年8月18日 11:48に書いたブログ記事です。

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