映画「たそがれの東京タワー」が上映された。主題歌はフランク永井の「たそがれのテレビ塔」

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 現在「ラピュタ阿佐ヶ谷(東京阿佐ヶ谷)」で開催中の「SPパラダイス2019」において、フランク永井が出演あるいは主題歌を歌った映画が上映されている。場所がとても映画館とは思われないステキ?なところ(写真右)。「たそがれの東京タワー」「西銀座駅前」「夜霧に消えたチャコ」「らぶれたあ」である。
 ここでは好きな神楽坂浮子が主演する「初恋カナリヤ娘」というのも観たいのだが、そこはぐっとこらえ、まず「たそがれの東京タワー」を見たので紹介したい。二谷英明、中村万寿子主演の日活「東京ロマンス・ウェイ」という、同じく東京タワーを柱にした映画と2本立て。先に紹介で失礼だが、ここでは若き(みんな若いか!)平尾昌章(当時の名前)がいくつか歌を歌う。二谷の男前もそうだが、後の水戸黄門を演じた西村晃の超オーバーな三枚目ぶりが楽しめる(「西銀座駅前」でも)。ちなみに出演している子供がいい。
 「たそがれの東京タワー」(1959年阿部毅監督)も東京タワーの完成にちなんだ何本かの映画会社の競作のような大映の一本。歌も多数のレコード会社が競作した。美空ひばりも歌っている。ビクターはフランク永井に「たそがれのテレビ塔」を歌わせ、映画「たそがれの東京タワー」の主題歌にした。
 シングル盤は曽根史郎と表裏を飾ったものだが、東京タワー完成に関係して催されたさまざまなイベントのグッズ用にも写真のごとく何枚かのソノシート版も作られた。黄色盤はフジテレビ開局記念のもの。三浦洸一との表裏は和田弘とマヒナスターズと組んで「たそがれのテレビ塔」を歌ったもの。吉川静夫作詞豊田一雄作曲で、いちど聴けば印象に残る曲だ。
 映画にフランク永井は出演していない。歌にあわせて展開されるモノクロドラマ、およそ一時間。
 物語は東京タワーを舞台に展開される出会い。自動車会社の御曹司と田舎から出てきた娘が結ばれるというものなのだが、詳細を紹介するのはやや憚れるものがある。まず孤児院出身(戦争孤児が当時全国に多数)で銀座のブティックのお針子(死語?)京子。住み込み。はしゃぐ都会出身(と思える)同僚の娘たちからは敬遠状態で孤立しさみしい生活。いつも穴の開いたカーディガンをみつめ、めいる。
 休日、自分の中の分身が悪魔のようにささやく。それにそそのかされて、店が受けた注文品の洋服やコートをまとい街に出る。足はいつのまにか東京タワーの展望台に。そこで、なぜか子供連れで遊びに来た男性と出会う。男性から茶の同席に誘われる。疎外された子供はわざと京子にジュースをかける。
 はじめてのアバンチュールで、休日のたびに会いたくなっていく。その都度、店の洋服を無断で着用し、自分を外国航路の船長をしている富豪の娘だと嘘を重ねていく。このけなげだが危ない心理は当然店で阻喪になり、ばれていく。こうした展開はいつの間に、観衆をひきつけ、はらはらさせる。
 あった男は演じるのは小林勝彦。京子は仁木多鶴子。写真のように若尾文子似の美人なのだが、主演女優がほぼ全編眉間に深いしわを刻んだ顔で演じる。
 この映画でも子役が活躍する。阻喪がばれた京子は相手に偽ったことを正直に告げて離れようとするが会えない。彼はいいなずけのような女性との結婚はしないと父に告げる。しかし彼は彼女の居場所を知らない。ここでふと彼女を発見するのが、その少年なのだ。
 東京タワーが完成した1958年当時の帝都の様子が画面からうかがえるのもいい。

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このページは、文四郎が2019年6月 8日 12:22に書いたブログ記事です。

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