好評発売開始「日本の流行歌スターたち(1)フランク永井 有楽町で逢いましょう~追憶の女」

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 フランク永井ファンと懐メロファンとビクター初代美女アイドルファンへの新春早々の贈り物「日本の流行歌スターたち」第一弾として7枚のCDが発売になった。懐メロファンには、第2弾が来月に発売されるのがさらにお楽しみだ。
 来月は、(8) 生田恵子、(9)徳山璉、(10) 藤本二三吉、(11)久慈あさみ、(12) 轟夕起子、(13) 暁テル子、(14) 四家文子、(15) 市丸-天龍下れば、と続く。かてて加えて第3弾も計画されている雰囲気だ。
 さっそくに、第一弾の何枚かを聴いてみた。いやはやなかなかのものである。もちろん主に戦後のものなのだが、聴いていると現在の日常をすっかりわすれて、頭は若かりし頃にワープする。年寄りの特権。
 姪御が言う「ちょっとシンキ臭いんじゃない」。ん~ん。。。。とうなり返すだけなのが、やや悲しい。というか、争ってもおそらく同意を得られる自身がないのである。情けないことに。
 藤本二三代は声もいいし、うまい。神楽坂浮子はかわいい。榎本美佐江はベテランの味、などとやや酔いも影響して勝手な感想を口走りながらひとり楽しむ。周囲は見放して何も言わない。
 シンキ臭いとはイヤな表現だが、確かに当時の歌は心穏やかに、落ち着いて聞けるだけあって、リズムが定型化されているといえるかもしれない。ビクターオーケストラによる演奏も、それが特徴かもしれないけど、一律な響きを与える。だが、これが当時の歌謡曲の特色になっているし、ファンを強く引き付けているのかもしれない。
 年末のNHK紅白歌合戦は、私自身にはあまり見る意思はなかったのだが、周囲の事情から観てしまうはめになり、結局最後まで見てしまった。感想は予想通りで、時間をつぶしはしたが、いい思いをした心持にはならなかった。
 出演者のほとんどは若い娘たちとジャニーズ風のグループなどで、名前も知らない。歌はというと、何を言っているのかさっぱりわからず、印象に残るものは皆無。残念だが「プロの歌手」と自分で思う概念とはそうとう異なる、ただのビジュアル先行のショーだ。歌合戦とは名ばかりで、少しも合戦はしていない。
 参加者やその周囲は必死に「感動」し「盛り上げ」ようとしているのが滑稽を通り過ぎて哀れだ、とまで言いたい。歌は個人の究極の趣向品だと繰り返し主張している私としては、私がそう思う出演者や歌手を、大好きだ、最高だ、こころから喜ばしてくれると感じるのであろう。それは尊重すべきことで、大事なことである。
 何が大きな違いの原因なのだろうか。まず、歌手の発音。曲とも関係するのだろうが、日本語の初声やイントネーションが無視されている。そのうえに、発生の滑舌という歌手として欠かせない要素がほとんど考慮されていないのでは、と思えることだ。
 演奏の音だが、やはりこれが日本人の生活や情緒にあっていないのではないかと感じることだ。つまり一般的にやかましい。個性を際立たせるために不可欠と思っているのかもしれないが、歌は聴く人の気持ちを穏やかにし、思考を拡大させるものではないかと思う。だが、やかましさを押し付けているように感じる。年寄りのこころのよじれのせいかもしれないが。
 演奏は現代は基本的にシンセサイザー、つまりコンピュータによる人工音の合成でできる。紅白での舞台の生演奏は、それにこだわるバンドでのみある。かつては舞台にそのスペースがあってなされていた。それが別のスタジオでの演奏と放送する舞台との合成になった。現在も別スタジオでやっているのかは分からないが、別途用意している演奏音は常に用意されているので、別スタジオもおそらく無用だろう。
 その演奏音源だがまさに「完璧」な音であるゆえに、これが年寄りの耳になじまない。1980年代にCDにメディアが替ったときのように、自然音でなくなったことが原因だ。かつていわゆる蓄音機が限りなく自然音や人間の肉声に近づけるように制作された時代と、大きな差ができてしまったからだ。
 現代の音楽音で育った若い世代では、信じられないことかもしれないが、年寄りの耳にはノイズのない澄まされた音が心を乱す。だが音楽業界は分かってはいても、以前にはもどれないだろう。
 世相として人を単なる安い労働力としてしか扱わないようなことから、人間としての感覚や感情が落ち込み、そこから「感動を」「感激を」得たい症候群のような様相ができて、それが現代に流行する原因なのかもしれない。これが違和感の一因なのかもしれない。
 年寄りは一律の感動と感激の押し売りにはへきへきする。
 中身がないと大概は様相でごまかそうとする。いくらビジュアルの時代になって久しいとはいえ、ビジュアルしかないというのもどうかと思う。舞台の派手さ、衣装の凝り具合、リズムと踊りのせわしなさが、これでもかと展開される。近年の特番が2時間を超える長時間番組になっているが、これは公共の電波を使った思考暴力なのではないか、とさえ思うことがある。
 紅白が現在ラジオで放送されているのかどうかは知らないが、おそらく音だけのラジオでは耐えられないだろう。つまり、ビジュアルを取り去ったら、聴く人に訴える中身は何が残るのか。
 悪く言えばバカになりそうだ。という超辛口のNHK紅白歌合戦評でした。
 まあ、シンキ臭いといわれたが、フランク永井が活躍していた時代の歌、つまり流行歌が年寄りには、おっと私にはあっている。そんなことから、あらためて「日本の流行歌スターたち」の発売を喜んだわけ。写真はついでに聴き比べるのにラックから引き出したもの。

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このページは、文四郎が2019年1月12日 15:41に書いたブログ記事です。

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