2013年12月アーカイブ

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 いよいよ年末だ。毎年の国民行事のようなNHK紅白歌合戦。NHKは12月に入るころに、その年の出場者を決め、半ばになると曲目の発表をする。今年は64回目の大会となる。あまちゃんだ、綾瀬はるかだ、AKBだ、北島三郎だと話題つくりに走っている。
 だが、どうも私の年代になるとこの長時間で若いタレントたちがただ騒がしく演じるような近年の紅白はあきてしまっている。どうも「懐メロ」と呼ばれるような歌と歌手、オールド・スタイルの長くても2時間半程度のものでいいと感じる。
 時代の流れとしては年寄りの少数派なのかもしれない。しかし、こんなTVプログラムは私だけでなく、実際に親しみを感じない、積極的にみるほどのものでない、見ないかもしれない、という層も増えているらしい。この番組以前の問題として、TVや新聞から視聴者がどんどん去って行っているらしい。視聴率は下がっていると言われる。
 紅白は日本国民の年末の定番行事のような感じのときもあり、1963(S38)年には81.5%というとんでもない視聴率をあげていたものだ。いやはや、まさに歌謡曲黄金時代であった。
 フランク永井の全盛時代でもある。
 NHK紅白歌合戦については、1957(S32)年の第8回から1982(S57)年の33回まで、フランク永井は同期デビューの島倉千代子とともに26回連続出場を誇っていた。
 そこでフランク永井のNHK紅白出場の映像記録はどうなっているのかとふと思って調べてみた。といっても、にわかの思いつきなので不確かなところが多いのだが、ビデオテープなどの整理のためでもあった。もうテープはイケない。必要な個所をデジカメでとって、思い切って全部廃棄した。
 テープ類はいまの住まいの地域では有料なのだが、黄色い袋で10袋以上あった。
 NHKは60回の記念のときに過去の映像をBSで再放送したのだが、このときは事情で録画にすべて失敗したのが残念。ここでうまく撮っていればもう少しましな整理ができたかもしれない。
 フランク永井のものは別項でもふれたが、さまざなま情報で協力をしていただいた方が、音声だけだが1959年第10回のものを提供してくださっている。これが、一番古い記録だと思う。このときフランク永井は「俺は淋しいんだ」を歌っている。NHKにも保存されていないのではないだろうか。
 映像が登場するのは1963年の第14回である。もちろんモノクロで放送されていた時代で、NHKが全国によびかけて視聴者からあつめて現在残されているものである。当時は日本ではラジオもそうだが、公共的な文化遺産を記録し、残すという考え方が大変薄かったことのあらわれである。
 フランク永井に限ってみてみると、翌1964年第16回(大阪ぐらし)、1967年第18回(生命ある限り)、1971年第22回(羽田発7時50分)、1980年第31回(恋はお洒落に)がない。
 まあ、少なくとも後者2件はNHKに残っているのは間違いないが、私の手元にないだけである。
 手元のこれらを順番に観てみたが、それだけでも何日かかかってしまった。下記にフランク永井の紅白出場のリストをあげておく。右の歌手は紅白での女性歌手で数字は出場回数。

第 8回 東京午前三時                 大津美子       1957(S32)
第 9回 西銀座駅前                   越路吹雪       1958(S33)
第10回 俺は淋しいんだ               ペギー葉山     1959(S34)
第11回 東京カチート                 越路吹雪(2)    1960(S35)
第12回 君恋し                       ペギー葉山(2)  1961(S36)
第13回 霧子のタンゴ                 西田佐知子     1962(S37)
第14回 逢いたくて                   越路吹雪(3)    1963(S38)
第15回 大阪ぐらし                   ペギー葉山(3)  1964(S39)
第16回 東京しぐれ                   坂本スミ子     1965(S40)
第17回 大阪ろまん                   西田佐知子(2)  1966(S41)
第18回 生命ある限り                 岸洋子         1967(S42)
第19回 加茂川ブルース               三沢あけみ(2)  1968(S43)
第20回 君恋し(2回目)               ザ・ピーナッツ 1969(S44)
第21回 大阪流し                     辺見マリ       1970(S45)
第22回 羽田発7時50分                本田路津子     1971(S46)
第23回 君恋し(3回目)               島倉千代子     1972(S47)
第24回 有楽町で逢いましょう         佐良直美       1973(S48)
第25回 おまえに                     青江三奈       1974(S49)
第26回 君恋し(4回目)               八代亜紀       1975(S50)
第27回 東京午前三時(2回目)         島倉千代子(2)  1976(S51)
第28回 おまえに(2回目)             いしだあゆみ   1977(S52)
第29回 公園の手品師                 水前寺清子     1978(S53)
第30回 東京午前三時(3回目)         島倉千代子(3)  1979(S54)
第31回 恋はお洒落に                 島倉千代子(4)  1980(S55)
第32回 おまえに(3回目)             島倉千代子(5)  1981(S56)
第33回 有楽町で逢いましょう(2回目) 青江三奈(2)    1982(S57)
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 関東地方で古いレコード・ディスクのショップ販売をしている大手ディスクユニオンが、去る11月23日に「昭和歌謡館」をオープンした。前日には「シネマ館」も開いている。「DVD・Blu-rayはもちろん、サウンドトラックCDやレコードをはじめ関連書籍、キャラクターフィギュア、グッズ、ポスターなど、あらゆる映画関連商品を取扱うオンリーワンショップ」である。
 「昭和歌謡館」は「単なる懐かしさだけにとどまらない、現在進行形モードで魅惑にあふれた昭和歌謡の世界をとことん追求していきます。昭和歌謡、1960~1980年代までのアイドル、ニューミュージック、フォーク、SP時代のポップス、ロカビリー、GS(グループ・サウンズ)、演歌、落語、その他 昭和の音楽を取り扱います」と訴えている。
 昭和歌謡といえば「魅惑の低音」で一世を風靡したフランク永井を忘れてはならない。ということで、開店したばかりの店頭をのぞいてみた。
 夕刻の時間帯であったが、多くの客が真剣にレコードやCDを探している姿が印象的であった。見渡せば確かにフランク永井のレコードやCDももおいてあり、さらに廃盤CD復刻のメグCDが利用できる。メグCDを通じて過去に発売されたレコードまで手軽に入手できるのだから、ファンには願ってもないレコード店といえる。
 また、関連書籍などのコーナーもあって、昭和歌謡の関連した情報やアイドルのことなどについて興味のある方も、ここに来れば探せるようになっていた。
 さらに懐かしいマルベル堂とのタイアップで、プロマイド写真が入手できる。さっそく、別項で紹介した「オール読物11月号」のグラビアをかざったフランク永井のプロマイド写真を含む3点をその場で購入した。
写真のように昭和歌謡をかざったレコードの多くのジャケットが壁一面に飾られていて、それを一覧しただけでも、当時の曲が甦るような気分であった。
 ここ政情は妙な法案が通過して国民を不安におとしている。年末、いっそう暗い空気に包まれている。昭和歌謡が輝いていたときは、貧しくても明日への希望と活気があふれていた。昭和歌謡を単に楽しむだけでは何の役にもたたないかもしれないが、この法が国民の自由や権利の制限にならないようにしていかないと、映画や音楽、読書、文化の創造という生活に欠かせないものの維持発展に影響してくることになる。

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