映画やドラマが主題歌・挿入歌を当時の人気歌手フランク永井に依頼する傾向の1960年前後

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 下記は1959年から1961年までのリストで、前回に1行漏れたのでそれを含める。最後のものが映画のタイトルでその前が使われた歌の題名。リストには先に紹介した洋画が3本ある。

1958 東宝 東京ダーク・ムーン他 ロマンス祭り
1959 日活 俺は淋しいんだ 俺は淋しいんだ
1959 東宝 初恋の山 初恋の山
1959 松竹 口笛のブルース 激闘
1959 20世紀フォックス アイル・リメンバー・トゥナイト 恋愛候補生
1959 ワーナー・ブラザー 縛り首の木 縛り首の木 The Hunging Tree
1959 松竹 東京ナイト・クラブ他 東京ナイトクラブ
1959 東和商事 望郷(ペペ・ル・モコ) 望郷(ペペ・ル・モコ)
1959 日活 ラブ・レター らぶれたあ
1959 大映 (不明) 秘めたる一夜
1960 東宝 好き好き好き セクシー・サイン~好き好き好き
1960 日本教育テレビ 涙なんか あの波の果てまで
1960 日活 俺は流れ星 俺は流れ星
1960 日劇 夜霧の男 東京の屋根の下で
1960 読売テレビ 大阪野郎 大阪野郎
1960 日活 東京の子守唄 東京の子守唄
1961 松竹 初恋ぼんぼん 続々番頭はんと丁稚どん
1961 松竹 フランス航路 続々々番頭はんと丁稚どん~チャンポン旅行
1961 松竹 (不明) 大当り三代記
1961 松竹歌舞伎 東京デイト 東京踊り

 1958年はフランク永井にとって忙しかったと先に記したが、1959年からのこのリストの3年間も相当な多忙の渦のなかだったようだ。
 映画やドラマ関係はリストのとおりだが、この他に全国各地での公演、ナイトクラブ等への出演、ラジオ番組、新聞雑誌でのインタビューと撮影とある。本職の歌のほうは、1958年を上回っている。1959年=37曲、1960年=38曲、1961年=21曲の新しい曲を吹きこんでいる。この3年間のLPは16枚に及ぶ。
 売れている歌から映画がつくられるという前年の傾向から、映画に人気歌手の主題歌を入れるという傾向に変わっているのが分かる。「初恋の山」『口笛のブルース」「涙なんか」「俺は流れ星」「夜霧の男」等々。

 リストにあいまいなままに載せてしまったのは「日劇」「松竹歌舞伎」だが、舞台だと思える。何年か前にデータブックの資料を整理しているときに「「東京デイト」という曲が忘れられないのだが、レコードもCDもいくら探してもないので、もしやお持ちではないのかとようやくたどり着いた。あれば聴かせてほしい」と、知人を介して訪ねてこられた方がいた。レコードを聴いていただきて大変喜ばれたのを思い出す。
 「東京デイト」はその後2007年に「東京の夜は楽し~1960's Tokyo Love Story」としてリリースされた2枚組CDに入れられたので、今はだれでも楽しめるのだが、明るくていい曲である。
 「大阪ぐらし」など大阪ものでも人気をはくしたフランク永井は花登筐の脚本でショーをやりその人気からテレビ番組になったのが「番頭はんと丁稚どん」。大村崑、芦屋雁之助、浪花千栄子らがくりひろげるドラマが親しみを感じさせた。1959年から61年まで次々に続編がつくられた。ここではさまざまな歌が歌われたようだが、レコードとしては「初恋ぼんぼん」「フランス航路」が出されている。吉田正記念オーケストラがシンフォニーバージョンで演奏しCD化されている。「初恋ぼんぼん」にいたっては、指揮者の大沢さんが歌まで歌っている。「ボーン、ボーン...」というところが印象的な歌である。
 「秘めたる一夜」というのは、これもポスターがフランク永井常設展示室で観ることができるのだが、ここでの曲は観ていないので確認できない。タイトルはべつにカラッとした作品であるようだ。
 「東京ナイトクラブ」も詳細が不明なのだが、ポスターのキャプションから感じるのはどうも、当時ビクター所属の人気歌手が歌謡ショーをしているもののようだ。まだテレビがあってもまだまだ普及がすくなく、ラジオの時代なので、現在テレビで楽しんでいる歌番組のようなものを映画館でというような趣向であったのだろうか。
 「セクシー・サイン~好き好き好き」はいかにも明るく楽しそう。「有楽町で逢いましょう」と同じ川口浩、野添ひとみコンビの映画で、フランク永井も「フランク熊谷」で顔を出す。この映画は来月の5月25日から一週間「日本映画専門チャンネル」で放映される予定になっている。このチャンネルをご覧になれる方は限られるかもしれないが、この機会にぜひとも観て感想をお寄せいただければうれしい。

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このページは、文四郎が2013年4月26日 18:18に書いたブログ記事です。

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