「第5回フランク永井歌コンクール」で女性のチャンピオン誕生

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 大会の当日はNHK朝8時前のニュースで前日の予選会の様子が紹介されたことから始まった。
 22日(土)に予選会が行われ120余組がフランク永井の歌を競い、翌23日(日)に選び抜かれた30組によって決勝大会が行われた。ここでは、開催以来はじめての女性が優勝した。宮城県多賀城市から来られた石川たい子さんで「東京カチート」を歌い、多くの挑戦者を退けた画期的なものであった。
 今年の大会は今までになく女性の挑戦者が多いことが目立った。予選会には16名ほどがエントリーされ決勝にもその半数が残っている。女性は「東京ナイト・クラブ」をデュエットでというのは今回も何組かあったのだが、ひとりで果敢に「有楽町で逢いましょう」「冬子という女」「公園の手品師」「君恋し」「初恋の詩」「東京カチート」などに挑んだ。
 決勝で競った30組は申し分なくうまいのだが、なかでも今年何回目かの挑戦だということであるが、石川さんが栄誉を得た。すばらしい歌唱であった。ちなみに今回の優勝者は、年末に宮城県で予定されている吉田正記念オーケストラによる演奏会でゲスト出演することが決まっている。
 決勝大会での入賞者は下記のとおりである。

  優 勝  石川たい子 「東京カチート」 宮城県多賀城市
  準優勝  佐藤 勝美 「妻を恋うる唄」 宮城県加美町
  第三位  松川 好孝 「おまえに」   仙台市
  特別賞  川村 忠洋 「東京カチート」 仙台市
       遊佐 恒義 「おまえに」   茨城県水戸市
       木村 克哉 「東京カチート」 大阪市

 注目していたハンガリーからの外国人の挑戦者チョルダーチュジュラは予選どまりであったとのこと。20代の青年で日本語を学んでいる。日本語の母音の音の美しさに感銘を受け、それを見事に歌で表現しているフランク永井を知り、遠方からのチャレンジを決意したと聞く。歌ったのは「有楽町で逢いましょう」。
 海外でフランク永井が彼のような若い層に一目置かれたということ自身、素晴らしい出来事といえる。プロの歌手は日本語の発声に置いて並はずれた能力をもっているのだが、フランク永井の場合も同じで特に低音の音質でありながら発声することばが聴く人にしっかりと訴えてくる。
 近年では由紀さおりが日本の流行歌を日本語で歌って、日本語の発声の驚異的な美しさを証明したことは有名である。しかし、この歌詞の一音一音を正しい音程とメロディーにのせ、かつ過不足なく自然な声・音として「聴かせる」歌手はそう多いわけではない。
 フランク永井の場合は聴く人にどのように伝わっているのかということを察知(理屈は歌手ならだれでもわかっていても、なかなかできない)して、的確に表現する稀有な歌手であった。
 ハンガリーから駆け付けた彼のような若者がこれからも増えることを信じるものである。
 入賞者には写真のような賞状、トロフィーと副賞が栄誉として授けられるのだが、まさに大崎ならではのさまざまな商品である。また優勝者が手にしているのはフランク永井の古くからの熱心なファンである品川さんが描いた鉛筆画で、フランク永井の実弟である奨さんの手を通じて渡された特別賞である。
 30組の審査をしている間のアトラクションでは昨年優勝者の三島さんによる「羽田発7時50分」が披露された。また地元松山中学校吹奏楽部による「好き好き好き」「おまえに」「有楽町で逢いましょう」が演奏された。続いてやはり地元藤間流民謡団体と子供たちの共演による踊り「東北音頭」が披露された。
 「東北音頭」はさ3・11復興を願ってフランク永井が1966年にリリースした曲がCDで復刻され、さらにビクターの後輩にあたる橋幸夫が新たに歌って話題になったものである。これは東北地方で長く歌われ踊られてきた曲で思い入れもしひとしお。昨年フリも含めて全面的に復刻した踊りである。
 当日はフランク永井の歌でアンコールも受け2回も踊りが披露され熱烈な拍手を受けた。ちなみに、フランク永井の歌が会場にとどろいたのだが、この「東北音頭」がいかにフランク永井の曲でなければいけないかというほど、彼の歌唱が輝いていたのが印象的だった。
 この「フランク永井歌コンクール」は確実に地元に根差しており、3・11で大きな打撃を受けながらも立ち上がっている多くの人びとに元気を与えたことは間違いない。

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このページは、文四郎が2013年3月26日 19:02に書いたブログ記事です。

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