由紀さおりの「君恋し」はいかがだろうか

| コメント(0) | トラックバック(0)
yukisaori.jpg

 「君恋し」はいうまでもなくフランク永井が1961年に第3回レコード大賞を得た名曲である。しかしそれより少し前までは二村定一が歌い1929年にビクターから発売れた曲であった。作詞時雨音羽、作曲佐々紅華の日本歌謡史に残る作品。
 この曲は時代を超えて無数の歌い手によってカバーされ歌われてきた。昨年森光子が亡くなったが彼女も10余年前に「君恋し」をレコーディングしたと「モクハチ」追悼特集で伝えていた。
 YouTubeで見てみたらなんとスペイン語で歌っているもの、朝鮮語で歌っているものと聴くことができる。いまや国際的に人気があることがわかる。
 国際的といえば、一昨年から日本の流行歌を一気に世界の歌に押し上げた由紀さおりがいる。いまあたらめて日本の屈指の歌手であることが認められている。この由紀さおりも「君恋し」を歌っている。
 由紀さおりの「君恋し」は、実は1976年にTBSテレビで同名のドラマが放映され、そのテーマ曲として歌ったものである。大柿隆編曲版である。2枚組の豪華版LPを「君恋し」として発売している。また、由紀さおりは当時古い日本の名曲のカバーにも力をそそいでいて、LP「明治一代女」にも「君恋し」は採用されいる。これらは現在CD化されていないので、なかなか聴くことは困難である。
 「明治一代女」は手元にあるので久しぶりに針を落としてみた。由紀さおりはほんとに日本語の発生が自然でそれに音程がきっちりしているので、聴く者に自然な安らぎを与える。
 この「明治一代女」には、「明治一代女」「祇園小唄」「野崎小唄」「すみだ川」「南国土佐を後にして」「蛇の目の陰で」「君恋し」「別れの磯千鳥」「真白き富士の嶺」「北上夜曲」「宵待草」「白い花の咲く頃」が入っていて、フランク永井が「君恋し」(1962:LV-254)、「夜霧のブルース」(1968:SJX-8)、「上海ブルース」(1970:SJX-37)などでカバーした曲と相当ダブっているので、聴き比べてみるのも楽しい。

morimitsuko.jpgSJV-1-2-君恋し.jpg

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://frank-m.org/mt-new/mt-tb.cgi/243

コメントする

カテゴリ

このブログ記事について

このページは、文四郎が2013年2月16日 16:00に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「映画「西銀座駅前」とフランク永井」です。

次のブログ記事は「「第5回フランク永井歌コンクール」決勝大会が3月24日(日)に開催」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。