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 1963(S38)から1968(S43)年までビクターから発売されたオムニバスLPに「ゴールデン・ヒット・ソング」シリーズというのがあります。1963年と言えば、フランク永井がデビューしてから8年ほど経った時で、安定した人気を得ていた時です。
 「赤ちゃんは王さまだ」という子供をターゲットにした分野に挑戦して、第5回日本レコード大賞で歌唱賞を得ています。他に「月火水木金土の歌」は第4回日本レコード大賞の作詞賞も受賞しています。「カラスの歌」「おじさんの子守唄」「ハダカの歌」「お尻を打つよ」「べんきょうはじゅらい」「ネムチェンコじいさん」「なぜ」(発売は翌年頭)と子供ものを立て続けに出した年でした。
 「ゴールデン・ヒット・ソング」シリーズは、そのころにビクターから売り出し中の人気歌手のヒット曲を「ベスト・ヒット14」としてLPに収めたものです。
 このLPは5年間で26集まで出しました。その後「流行歌ベスト・ヒット15」として、ゴールデン・ヒット・ソングのハイライト盤を出しています。
 ちなみに、このシリーズの後は「19oo年流行歌ベスト10/15」のような形で引き継がれるのですが、やがてタイトルがあいまいになりしぼんでいきます。
 当然フランク永井は毎回のように顔を出しています。収められた曲は、下記のようになります。

  LV-325 第1集 霧子のタンゴ
  SJV-32  第2集 国道18号線
  SJV-55  第3集 大阪ぐらし
  SJV-62  第4集 大阪ぐらし
  SJV-85  第5集 恋うた
  SJV-88  第6集 霧笛の道
  SJV-104 第7集 男なら
  SJV-114 第8集 アコちゃん
  SJV-130 第9集 妻を恋うる唄
  SJV-149 第10集 東京しぐれ
  SJV-161 第11集 熱海ブルース
  SJV-169 第12集 水のように
  SJV-188 第13集 君待てども
  SJV-207 第14集 女には涙がある
  SJV-220 第15集 遊侠一匹
  SJV-253 第16集 大阪ろまん
  SJV-260 第17集 みれん酒
  SJV-281 第18集 マンション・ブルース
  SJV-296 第19集 夕陽のジャマイカ
  SJV-308 第20集 生命ある限り
  SJV-319 第21集 (なし)
  SJV-337 第22集 風と二人で
  SJV-349 第23集 (なし)
  SJV-366 第24集 加茂川ブルース
  SJV-375 第25集 堂島
  SJV-404 第26集 堂島
  SJV-368 ハイライト (なし)

 その当時、フランク永井のどんな歌が売れていたのか、レコード会社としてイチ押しだったのかが、一目でおわかります。
 ジャケットは、独特の雰囲気を持っています。10号あたりから、表面と似てて異なる裏面ジャケットも配置されました。つまり、どちらも表面になるような作りになります。表裏を左右に並べると、その盤で登場する全歌手がわかるという趣向です。
 ビクターはそれだけ、売り込みに力を注いでたものと推察できます。
 第1集の盤IDが「LV」であるのは、曲がモノラル中心であったことがわかります。第2集以降はSJVで統一されています。つまり、ステレオ盤です。

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 フランク永井は都会の大人の哀愁を歌った曲が多いです。それは「都会調ムード歌謡」というジャンルを切り開いた歌手であり、その第一人者であるためと言ってよいでしょう。
 だから、海とかマドロスといった分野にはあまり縁がありません。しかし、実際はどうなんだろうと、いろいろ調べてみると、何曲かあります。
 すべての歌の歌詞を追ったわけではないので、他にもあると思いますが、ひとまずざっと見て、気づいたものをリストにしてみます。

  霧笛の町(1957:V-41675)
  哀愁の海(1058:V-41788)
  おいら船頭さん(1960:V-41993)
  夜の海岸線(1960:VS-305)
  初恋ぼんぼん/フランス航路(1960:VS-464)
  母なる港(1962:VS-836)
  波止場(1962:VS-811)
  波浮の港(1966:SV-364)
  東京波止場(1966:SV-434)

 「初恋ぼんぼん/フランス航路」は松竹映画「番頭はんと丁稚どん」シリーズの主題歌・挿入歌です。ちなみにこの映画主演の大村崑は、高齢者用のジムの宣伝で最近よく目にしますね。
 一覧してみても、どうも海洋物やマドロスものとは相当雰囲気が異なりますね。
 フランク永井活躍時の海洋、マドロスものでは、思い出すのは美空ひばりかな。「港町十三番地」は当時子供の間でも有名で、よく歌われていました。
 「憧れのハワイ航路」は岡晴夫、「かえり船」は田端義夫、「かえりの港」は藤島武夫。マドロス三人男と言われました。このマドロス人気にあやかって、裕次郎、松山恵子、野村雪子らつぎつぎと印象的な曲を歌い、ブームが続きました。
 それに少し遅れて、船村徹と星野哲郎コンビが漁業と港をテーマにした歌を作ります。北島三郎、鳥羽一郎らが歌いあげ、大ヒットを記録していきます。
 2003年、テイチクは「愛しのマドロス港唄」というCD-BOXを売り出しました。ここには、キング、テイチク、東芝EMI、コロンビア、ビクターから7枚のCD、135曲が収められています。
 ビクターからのものには、フランク永井の歌唱も収められています。「霧笛の町」「波浮の港」です。
 野口雨情作詞、中山晋平作曲の歌で、私が小学校の頃に学校で歌った覚えがあります。これは超有名な歌であることから、多数の歌手が歌っています。フランク永井の歌唱は、そうした中でも男性歌手では抜きんでいてうまいと思います。

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 恩師吉田正の門下生で人気を誇ってきた橋幸夫は、今年3月の80歳の誕生日を境に引退します。
 現在全国各地で最終公演を行っております。大学の学生になって書画の勉強をされているとのことで、引退後は自分のやりたいことに取り組むとのご様子です。
 長い間の歌手活動で、多くのファンを楽しませてきたことに、感謝と敬意を表します。
 吉田門下生とはいえ、フランク永井とは全く異なる分野で活動されてきました。デビューは誰でも知るところの「潮来笠」。旅笠時代物で橋の巻き舌による演歌調が、当時フレッシュな感覚で迎えられ一気に花が開いた感じでした。
 フランク永井と同じで、当時は毎日ラジオから放送されていて、否が応でも覚えてしまいました。吉田正は、自ら開拓した王道「ムード歌謡」とは異なる、リズム歌謡とか青春歌謡とかを橋幸夫や三田明に提供して成功を収めています。
 吉田正のままざまな分野への挑戦を受けて、それをヒットに持っていった力量は認めざるを得ません。
 橋はひと時ビクターを離れたり、歌から遠ざかったこともありましたが、恩師はビクターへの復帰を快く引き受けました。人間としての大きさを感じます。
 橋は歌の世界に復帰し、その後も活躍をつづけました。だが、橋を追ってみてみると、若い時代のつやのある高音は少しづつ衰えていきます。
 若い時代の歌で、しんみりと胸を揺るがしたのは、個人的には「雨の中の二人」です。
 後年で彼の歌唱に感心したのがあります。それは1999年2月にNHK「BS日本のうた」での「有楽町で逢いましょう」を歌った時です。
 橋はこの先輩の代表曲を、落ち着いて、手を抜かず、丁寧に歌い上げています。フランク永井への敬意を感じます。
 橋はこれまで幾度もフランク永井カバーをしていますが、ここでの一曲は少し違います。
 フランク永井は橋の歌を正式にカバーしているのは「潮来笠」です。「オール・スター・フェスティバル/吉田正傑作選」(1969:SJX-19)に収録した一曲です。ちなみに、ここで「有楽町で逢いましょう」を歌っているのは相良直美です。
 橋幸夫の引退とともに、吉田メロディーへの世間の関心が大きく衰退するのは避けられない流れかと危惧します。
 吉田メロディーの時代の大きな区切りとなるでしょう。だから、吉田正、フランク永井の気づき上げた演歌臭の少ない流行歌の追及が避けられません。
 流行歌でありながらも、日本の風土を外れない、心を歌う世界がきっと切り開かれるものと心から期待します。

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 年賀状の交換は近年ご遠慮させていただいています。ご容赦ください。それでも、ありがたいことに少なくない賀状をいただきます。メールもいただきます。まことにありがとうございます。
 ファン同士のお付き合いをしているS三から頂いたメールに、野口五郎・板野友美が歌った「東京ナイト・クラブ」があるよ、と教えていただきました。
 2017年02月に発売された「野口五郎 風輪」というアルバムにあるんだがということでした。せっかくこのような情報をいただき、早速にあたってみた次第です。
 野口五郎については名前は良く知っているのですが、あまりよく情報を知りません。1982年にフジテレビ「夜のヒットスタジオ」でフランク永井が「Woman」を披露した際に、共演されていたことぐらいです。
 だが、野口がフランク永井を先輩として敬意をもっておられたことは知っています。それがこのアルバムのような形で出たのだと思われます。
 聴いてみました。まず編曲が若い世代用にまったく変化しています。デュエットは元AKBというのだが板野友美。失礼ながらまったく存じ上げません。しかし、野口とともに当時の時代を必死に想像してムード歌謡風に歌い上げているのは伝わります。
 なお、このアルバムは基本的にカバーです。次のような収録曲です。

  01「愛が生まれた日」/ 早見優
    (オリジナル:藤谷美和子・大内義昭)
  02「今だから」/ 信近エリ・小野賢章
    (オリジナル:松任谷由実・小田和正・財津和夫)
  03「愛の奇跡」/ 沢田知可子
    (オリジナル:ヒデとロザンナ)
  04「ロンリーチャップリン」/ LiLiCo
    (オリジナル:鈴木聖美 with Rats & Star)
  05「東京ナイト・クラブ」/ 板野友美
    (オリジナル:フランク永井、松尾和子)
  06「AM11:00」/ callme
    (オリジナル :HY)
  07「別れても好きな人」/ 研ナオコ
    (オリジナル(カバー):ロス・インディオス&シルヴィア)
  08「銀座の恋の物語」/ ひとみ
    (オリジナル:石原裕次郎・牧村旬子)
  09「冬のファンタジー」/ i☆Ris(芹澤優、若井友希)
    (オリジナル:カズン)
  10「もしかしてPARTII」/ 小林幸子
    (オリジナル:小林幸子・美樹克彦)
  11「それぞれの時 another ver」/ 高柳明音(SKE48)
    (オリジナル:野口五郎&高柳明音)

 知っている曲もあります。「銀座の恋の物語」「愛の奇跡」等々。全体として世代の相違を感じます。若い世代は、これをどのように受け止めているのかを知りたいものです。
 だが、このようなアルバムを作ったというだけで、ありがたいことです。
 最近テレビでの歌謡番組をみていると、若い世代の歌謡曲への挑戦があります。新浜レオン、辰巳ゆうと、パク・ジュニョンが出ていました。
 ド演歌のこぶし回しをひかえた歌謡曲ですね。フランク永井らが切り開いたといわれる「ムード歌謡」、恩師吉田正が模索した「吉田メロディー」もそうでした。だが、そうした路線とはやや似ていつつも、独自の歌謡曲を模索しているような挑戦を感じます。
 昔はレコードを売る、CDを売るということに打ち込んだのですが、現代はオンラインでのダウンロード、SNSとかビッグテックのメディアでの拡散というのが主流のようです。
 すると当然歌手の実力、歌の良さが勝負になります。難しい世代ですが、若い世代の皆さんに是非とも頑張って欲しいと思っております。
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 明けましておめでとうございます。
 「フランク永井あれこれ」今年もブログを続けていきますので、よろしくお願いします。

 昨年の社会も3年続きで大変な年だったと思います。いうまでもなく、世界中を巻き込んだ新型コロナウイルスの件です。そればかりか、昨年初頭からのウクライナ紛争です。
 この2つの大きなできごとに、大きな影響を受けた年だったと思います。
 私らの年間行事でもあった「フランク永井歌コンクール」も延期されました。かつてない3年間のブランクは、これからの再開の障壁になります。
 何とも残念なことですが、見渡せば、世界中で人びとが楽しみにしてきたイベントが中止を余儀なくされています。
 ウイルスは、湿気に弱く普通であれば雨季に入れば殆どが流行を途絶えるのですが、現在の「新型」は、変異を何度も繰り返しながら、未だ暴れまくっているようです。
 気候が逆転している地球の反対側でもウイルスは、ものともせずに人に襲いかかっているというのだからやっかい極まりありません。
 唯一の対応がワクチンだと、世界的に接取に誘導されていますが、何度もブースター接取しており、普段からマスクや消毒を続けている日本が、世界で一番罹患率が高くなったというのだから、驚くばかりです。

 目に見えないウイルスに対して、政府や医師会がいう対策が頼りです。免疫力を高め、病気にならないように心がけて生活する以外にありません。
 免疫力を保持するには、とにかく過度のストレスに注意することでしょう。腹八分目、良く笑う。そして、自分にとって安堵する音楽を聴くことです。
 その点で、私たちフランク永井ファンは、フランク永井の歌を欠かさず聴きましょう。
 私は365日、ほとんど聴かない日はありません。おかげで、現在のところ元気にしております。
 現在はブログでも書いていますが、フランク永井の「100巻全集」と「特選100曲」をどうしようかとしているところです。
 もちろん、商品として出るようなことはありませんが、想像です。これは、とにかくフランク永井の曲を聴きまくるしかありません。
 映像や映画を観まくるしかありません。確かに時間がかかることですが、これ以上楽しく至福を感じることはありません。
 時間帯にもよりますが、おチャケを片手にしてなら、最高のときです。
 ということで、今年もよろしくお願いいたします。

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 「有楽町で逢いましょう」はフランク永井を全国的な歌手に押しあげた曲として、フランク永井を語るときに欠かせません。この歌は多くの歌手によってカバーされていますが、今回はギター演歌手、流しの演歌師渥美二郎のを紹介します。
 2001(H13)年5月にNHK『BS日本のうた』で歌ったものです。3番まできっちり歌っているのですが、さすがといっていい歌唱に感心します。
 流しを経験して人気歌手になったこと自身が、歌唱の良さは証明されているのですが、素晴らしい歌唱を楽しめます。渥美はこの曲は好きで、リクエストされたときはもちろんだが、機会があればよく歌っていたといわれています。
 渥美の最大のヒット曲は「夢追い酒」。この曲はフランク永井がカバーしています。1979(S54)「お前がいいというのなら」(SJX-20146)で収録されました。
 ちなみにこの盤には同名のフランク永井の曲の他に「すきま風」「北国の春」「抱擁」「みちづれ」「季節の中で」「青葉城恋唄」「夢去りし街角」「男のポケット」「酒と泪と男と女」「いい日旅立ち」と当時のヒット曲が収められているのですが、いずれも絶品です。
 現在思案中の「フランク永井トップ100(仮称)」に「すきま風」「みちづれ」は欠かせないのではと思っています。

 さて、渥美二郎ですが彼の歌唱の実力は、ここで証明されているというのを感じたのは、1988年1月に中野サンプラザ・ホールで開催された「演歌道20年渥美二郎コンサート」ライブです。
 2時間余りのライブで、彼は100数十曲を披露しています。戦前、戦中、戦後のヒット曲を歌って、その後自分のオリジナル曲を歌いまくります。すざまじい迫力が伝わります。
 自ら演歌師と名乗るほどです。フランク永井のカバーと多くが重なりますが、フランク永井はいわゆる「演歌」の匂いをほぼゼロで歌いますが、渥美は逆にその匂いが100パーセントです。
 流しは日本のあらゆる分野の曲を数千(少なくとも2000程度)はメロディーと歌詞を頭に入れています。これ自身驚異ですが、客(オーディアンス)に「聴かせる」というのは、別の能力です。
 メロディーの一小節ごとにさまざまなニュアンスの「味」を用意しています。メリハリ、活舌、抑揚、こぶし、リズムを爆ぜさせます。
 渥美は病気を経験していますが、歌手生活20周年のこの時期は、声が満開の時です。ライブでの弾む歌唱は彼の並々ならぬうまさを感じます。
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 10月に「フランク永井100選」の妄想について書きました。今回は「ベスト100」としますが同じです。フランク永井の曲から100を選ぶとしたら何を選ぶか、という仮想の話です。これ以来、つらつらと考えてきました。
 まだ何も決めていませんが、いくつか思いついたことを書きます。
 まず、最初に、何らかの形でこのサイトをご覧になっているファンの方にも希望を募ります。前回の記事で、早速に何人かからご希望が当たってきています。引き続き、頭をひねっていただいたらと存じます。
 大枠として、(1)オリジナル、(2)カバー、(3)洋楽のように3つの分類をしてみます。
 まず、オリジナル曲ですが、およそ400曲あります。良く売れたというのはその年に5万枚でると「ビクターヒット賞」がでます。25曲程度は存在します。また、いままでに「全曲集」のような形で、ベスト・セレクションがいくつも(おそらく10点以上)あります。以前も書きましたが、ビクターさん側がこれぞという選択をしているのですが、ほとんど曲は同じです。30曲ほどに寄せられます。
 これらのヒントは参考にしながらも、今までファンが聴いてきて、これはイイという曲を優先して採用したいと考えています。
 まだ終えていませんが、私の場合は、データブックで表示した全曲を、最初から聴いて、自分の耳には優れた曲、フランク永井の声質を生かしている、これは完成しているというように感じた曲を、ピックアップしていくつもりでいます。

 2番目のカバーですが、これも難題です。つまりほとんどは、オリジナルの曲がヒットを記録したいい曲であり、歌唱力に太鼓判のフランク永井が歌うわけなので、すべてを採用したいほどです。これも全体で400曲程度あります。
 これまで、いろいろ聴いてみて、じっくりと、その気になって聴くと、少しずつですが、完成度の善し悪しが見えてきます。それでも、多数あるのでどうやって、採用を外すかという点で悩みます。

 3番目は洋楽カバーです。私の場合は、これはほとんど、好みになる傾向が強いです。
 フランク永井はご自身がもともと、ジャズ(当時は洋楽をジャズでくくっていた)歌手を強く希望していたこともあり、どれも原曲に近い品質があり、採用から外すのは大変だからです。
 まあ、フランク永井のファンとして、作業は喜びですけど。

 そのような考えから、現時点までにピックアップしたリストは、下記のようなものです。

【オリジナル】現在52曲
085907/Woman/あなたのすべてを/イエス・オア・ノー/おまえに/こいさんのラブ・コール/マホガニーのカウンター/ムーン・ライト・イン横浜/ラブ・レター/逢いたくて/羽田発7時50分/俺は淋しいんだ/下松囃子/加茂川ブルース/街角のギター/君待てども/君恋し(NHKビッグショーEnding)/月火水木金土の歌/公園の手品師/好き好き好き/妻を恋うる唄/秋の終りに/場末のペット吹き/新東京小唄/水のように/生命ある限り/西銀座駅前/赤ちゃんは王さまだ/船場ごころ/大阪ぐらし/大阪ろまん/大阪野郎/追憶の女(おもいでのひと)/冬子という女/東京カチート/東京ギター弾き/東京しぐれ/東京ナイト・クラブ/東京ラブ・タイム/東京午前三時/東北音頭/道後の女(ひと)/熱海ブルース/霧子のタンゴ/霧子のタンゴパートⅡ/夜霧に消えたチャコ/夜霧の第二国道/有楽町で逢いましょう/旅愁/冷たいキッス/恋夜/六本木ワルツ
【カバー】現在26曲
あいつ(旗照夫)/かえり船(田端義夫)/すきま風(杉良太郎)/ヘッドライト(新沼謙治)/よこはま物語(石原裕次郎)/街頭(三浦洸一)/希望(岸洋子)/銀座の恋の物語(石原裕次郎/牧村旬子)/港がみえる丘(平野愛子)/酒場にて(江利チエミ)/昭和枯れすすき(さくらと一郎)/上海ブルース(ディック・ミネ)/神戸で死ねたら(内山田洋とクールファイブ)/赤いグラス(アイ・ジョージ)/長崎は今日も雨だった(内山田洋とクールファイブ)/長崎物語(石原裕次郎)/爪(ペギー葉山)/日暮れ坂(渡哲也)/氷雨(佳山明生・日野美歌)/抱擁(箱崎晋一郎)/無情の夢(児玉好雄・佐川ミツオ)/夜霧のブルース(ディック・ミネ)/夜霧よ今夜も有難う(石原裕次郎)/夜明けの歌(岸洋子)/夜明けの街(石原裕次郎)/落ち葉しぐれ(三浦洸一)
【洋楽カバー】現在11曲
16トン/オール・オブ・ミー/モスクワの夜は更けて/国境の南/時の過行くままに(As time Goes By)/戦場の恋/想い出のサンフランシスコ/二人でお茶を/慕情/夜のストレンジャー/恋人よわれに帰れ

 以上で79曲あります。年末年始の期間に、さらに考えて100曲まで到達できればと思っています。ぜひとも、皆様のリクエストを期待します。

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 10月に1960年松竹映画「東京ナイトクラブ」のなかで、フランク永井と松尾和子の歌唱映像が残されていることを紹介しました。
 レコードが発売されたのは前年なので、フランク永井も松尾和子もフレッシュそのもの。記録としてもカラー映像できわめて貴重と言わざるを得ません。
 ただ、お聴きになれば分かるのですが、音入れが大変よくない。映画フィルムの方はたぶん大丈夫とは思いますが、フランク永井のも松尾和子のも、ちょっと別人かと感じたほどよくないのです。しばらく聞いていると確かに、原音は二人のものだとわかるのですが、ここは残念です。
 松竹のこの映画は、BS松竹東急でもいまだ放映されたと聞きませんが、是非とも流して欲しいものです。

 フランク永井が「東京ナイト・クラブ」を歌った映像はおよそ20本残されています。1978年に所属事務所であるビクターから「魅惑のゴールデン・デュエット」という映像作品(VHS)が発売されました。
 これはまさに、東京ナイトクラブを舞台にして、本格的に録画された映像です。最初に「東京ナイト・クラブ」があります。二人のデュエット映像が12曲あり、フランク永井の「おまえに」が収められた、52分の作品です。
 これは、2009年「フランク永井のすべて」で、5本収録版で再販されています。
 テレビ出演時に何人かの女性歌手とデュエットしています。八代亜紀、島倉千代子、生田悦子、岩崎宏美、青江三奈といった面々です。
 青江三奈は独唱版をおさめたアルバムもあります。八代亜紀は石原裕次郎と「東京ナイト・クラブ」を正式にリリースしています。八代は現役歌手だけあって、今までに幾人かとこの曲のデュエットを残しています。山川豊、藤田まことなどです。
 他の歌手による「東京ナイト・クラブ」のデュエット映像は、およそ30本残されています。聴いてみて、比較的安定的に聴けるのは里見浩太朗と都はるみです。
 「ビタミンボイス」を自称する三山ひろしですが、彼ののどは確かにいい声です。彼は、長山洋子、水森かおり、松前ひろ子とのデュエット映像が残されています。
 松前との映像は昨年暮れの「年忘れにっぽんの歌」でのものですが、お聴きになった方の感想はいかがですか。
 これは変でしたね。それは松前の「こぶし」です。三山もそれに引きづられてか、こぶしの気をやや感じてしまいます。
 恩師吉田正とのコンビで開拓した「都会はムード歌謡」は、演歌調をを消した、限りなく感じさせない歌の調子が特徴です。それをフランク永井や松尾和子がうまく表現しました。
 だから、フランク永井や松尾和子については歌のジャンルとして「演歌」にははいらなかったのです。だが、近年の歌謡曲の分類分けは微妙です。都会派ムード歌謡が、独立したジャンルを保持できるには、やや弱いのと、この分野での若手がいないのが理由のようです。
 若手に都会的な声を出せる歌手はいると思うのですが、残念ながら現代の若者をうなずかせる作詞家と作曲家の層が少なくなったからでしょうか。
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 BSテレ東が7月末に放送した「武田鉄矢の昭和は輝いていた【義理人情の街・福岡博多の歌謡曲】」のなかで、フランク永井の歌う「中洲の夜」(1969:SV-811)が登場しました。その番組は、題目どおり、武田鉄矢のふるさとである福岡博多がテーマ。博多が利義人情に熱い街であることを、博多にちなんだ歌で紹介する趣向です。
 紹介された曲は次のようにたくさんあります。いかに人気の地域かわかります。

  ◇無錫旅情(尾形大作)◇筑後川(尾形大作)
  ◇函館の女(ひと)(北島三郎)◇加賀の女(ひと)(北島三郎)
  ◇博多の女(ひと)(北島三郎)◇中洲・那珂川・涙街(青江三奈)
  ◇黒田節(赤坂小梅)◇炭坑節(日本橋きみ栄)
  ◇千鳥橋渋滞(音源)(チューリップ)
  ◇京都から博多まで(音源)(藤圭子)

 後半では歌う映像はないのですが、博多を語るに是非ともあげたいという歌が紹介されます。

  ◇新博多どんたく(音源)(橋幸夫)
  ◇博多山笠(音源)(三浦洸一)
  ◇中洲の夜(音源)(フランク永井)
  ◇博多の女(ひと)(音源)(尾形大作)

 ここでフランク永井の「中洲の夜」があげられたのですが、武田が子供時代に耳にして、歌詞に大きな違和感を抱いたとのことでした。この歌では2か所に博多の言葉が使われていて、いずれも現地の人も耳には「変で」「地方を田舎扱いしているんではないか」と疑問を持ったということです。
 この歌詞は、実は5番まであって、間奏なしで歌われます。フランク永井の曲では「加茂川ブルース」を作ったコンビである東次郎作詞、吉田正の作曲作品です。

  1番で「あなた好いとう」はなさない
  5番で「またきんしゃい」とすがりつく

というところがあって、現地ではそんな風に言わないよ、とう話でした。武田と同じく博多出身の橋本志穂(元アナウンサー・タレント)も同じ指摘をしていました。ということで、番組では、曲を1番と5番だに切り取って、イメージ映像を重ねて流したわけです。
 武田と同年代の私も当時から何度も聞いていますが、博多を知らない私にしてみれば、はぁ、博多ではそんなことばがあるんだ、と感じました。なにより、フランク永井の歌唱が抜群で、歌詞はさておいて、見事に歌を完成させています。
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 11月18日のBSテレビ東京「徳光和夫の名曲にっぽん」は、徳光プロデュースとして「ムード歌謡スペシャル」が放送されました。
 当日は人気上昇中の若い男性歌手4人が主役で、はやぶさのヤマト、三丘翔太、新浜レオン、青山新が出演して、ムード歌謡のカバーと持ち歌を披露しました。
 中でも、やはぶさのヤマトによる、フランク永井の名曲「ラブ・レター」を注目しました。
 当日は、司会の徳光が熱烈に好きだというムード歌謡を20代の彼らに歌わすという企画でした。彼らの声質や歌唱の特徴を考慮して、徳光がこれぞと思う歌を歌ってもらうというものです。
 「ラブユー東京」は、4人で歌いました。「城ケ崎ブルース」を青山新、「思案橋のひと」を三丘翔太、「今夜はオールナイトで」を新浜レオン&おかゆでデュエット。そして、「ラブ・レター」をヤマトが歌いました。
 彼らはそろって歌がうまい。将来に期待が持てます。
 青山はもっと積極的に自分を前に押し出した方がいいのではないのかな。自分にしかない特徴を印象付ける必要がある、などと思いました。
 三丘の歌唱は初めて聴きました。声がいいし、堂々としているし、あとは彼の声を前面に生かせる曲目が見出せるかといった感じです。
 新浜は何度か聴いています。彼は存在感が一番かな。押しもあるし。ヒットは、彼の印象とばっちり会う曲を得られるか。そしてその曲の求めに彼が正面から応えられるかにかかっているかな。
 そしてヤマトだが、全般的にはいい。だが、やはりそうとうの気負いがあってか、低音がやや無理に作られている感があります。それが、曲を重くしている。
 悲恋の曲なのだけれど、フランク永井はそれをさらりと、軽く、押しを抑えて歌っているが、このニュアンスを覚えればもっとよくなると言ったところかな。
 徳光は、平成令和の時代にこの曲を歌えるのはヤマトだと持ち上げました。歌が終えても絶賛しました。若い歌手にはこの司会の引き立てがたまりません。
 だから、徳光に代わって、彼がその場では水を差すようで口にできないことを、自由な私が言い添えてみました。彼らはこのブログは見ていないでしょうけど。

 徳光は長編歌謡浪曲にも若手を起用しています。彼のこのような企画は大好きです。ちゃらちゃらして、大人には落ち着かない曲が流行する中で、普通の成長した大人が聴いて静かに心を穏やかにするような日本的楽曲の普及を追及する方向を支持します。
 世知辛い現代では、若い歌手がムード歌謡を歌うというのはやはり流行らないのでしょう。だが、決めつけるよりも、現代なりのムード歌謡の世界はあっていいのではないでしょうか。
 絶望の中での絶叫、私的な感情を感じたとおりに一方的に語る、若者が目前の苦悩をとつとつと語り、同年代の共感を得る。
 このような現代での生きる難しさを吐露する今の歌の世界に、大人の感情の世界、大人の恋愛の世界、成熟した大人の、在る意味堂々とした、ゆとりと深慮ある心持をムードたっぷりに歌うものがあってもいいのではないでしょうか。
 歌は作り手がいて、歌手がいて、内容が時代の感覚とマッチし、庶民の求める穴を埋めてくれるときに、ヒットします。
 作者も歌手も頑張って欲しいと思うこの頃です。

 さて、この日の番組では、秋元順子が司会しているおかゆの作詞作曲による「一杯のジュテーム」を披露しました。
 秋本のバラードは最高ですが、秋元は歌がうまいのでおかゆ作品をどうこなすのか、興味を持って鑑賞しました。
 ずいぶんと難し曲だと感じました。さすがに秋本、内容を解釈しみごとに歌っています。だが、むしろ感心したのは作ったおかゆです。
 酒場ですでに亡くなったと思える相手を静かに思い浮かべながら、そっとお酒で唇をわずかに湿らす...。このようなシーンを、詩とメロディーにしていることです。
 おかゆがいくつも別名で曲を作っているのは知ってましたが、こうした曲を作り上げられるのに感心しました。底力を感じます。

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